kazuかず

ペパーミント・キャンディーのkazuかずのレビュー・感想・評価

4.7
こちらも『オアシス』同様、何人かのフォロワーさんたちに教えてもらった作品。


切なくも儚い。。辛口な物語。

しかし、素晴らしい作品、傑作です👌

冒頭、妙なピクニックの最中に、キム・ヨンホという40歳の中年男が陸橋に登り列車に轢かれようとする。

『帰りたい』という言葉を残して。。

人間、死ぬ直前は、これまでの人生が走馬灯のように駆け巡るらしいです。

この物語は、キム・ユンホという男の20歳~40歳までの人生を描き、人生の分岐点、ボタンの掛け違いによる人生の儚い顛末を無情にも描いたストーリーとなっています。

激動の1980年代、民主化運動も背景に出てきます。


題名の『ペパーミント・キャンディー』は、キムが20歳の青年期に出会ったユン・スニムという女性に関わってきますが、このエピソードが堪らなく深く切ない。

ペパーミントキャンディー、子どもたちだけじゃなく大人にも不人気のキャンディーかと思いますが、人生は甘いときよりも辛口の方が多いのかもしれません。


この作品、非常に凝った仕掛けがあります。それを言ってしまうと面白くないので、ここでは控えますが、その仕掛けが 素晴らしい。

一回観ただけでは、理解できないかもしれません。
自分は一回ではことたらず二回観ました。


皆さんにも、あの時、こうしていれば良かったというのは多々あるかと思います。もちろん自分もあります。

見る側にも、様々な想いが脳裏を駆け巡る、稀代の映画といっても差し支えないかもです。

監督は、イ・チャンドン。
主演は、ソル・ギャング。
共演は、ムン・ソリ。
『オアシス』の三人が再タッグ。

ソル・ギョングが、魂と慟哭の演技。

オススメの作品です。

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