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羊のうたのminorufukuのレビュー・感想・評価

羊のうた(2001年製作の映画)
2.0
衝動的に他人の血を欲する奇病の家系に生まれた姉弟が、家族や友人たちと離れ、2人で暮らし始める話。

とにかくマンガの大ファンだったので、当時実写化大反対で見逃していた作品。
原作は荒々しいのに繊細な絵柄と世界観が独特なので、誰が演じてもイメージと合わない気がしていた。それに地味で救いのない話だし。

で、鑑賞して一番驚いたのは主人公を演じていたのは小栗旬で彼の映画初主演作だということ。当時二十歳で花より男子に出演する3年前。顔は整っているけど垢抜けない印象だった。そして、監督も長編初監督作品らしい。ヒロイン2人はイメージは違うけど好演していた記憶が。
2000年代の作品のはずだが、もっと昔の映画のように感じる。80年代くらい? 音楽もやけに古めかしい。それが悪い訳ではなく、映像はとても和テイストで美しい。吸血鬼ものだが、あくまで病気として扱っており、派手な展開は一切無い。近親相姦を匂わせるエピソード満載で重々しい。
難点は演出かなあ。出演者の演技の問題ではなく、セリフ回しの流れが悪くて所々不自然。また病気の発作の演技がかなり大仰なのでなえる。

当時原作が未完だったので、映画の結末はオリジナル。原作マンガやアニメの最終回が衝撃的だっただけに、物足りなく感じた。
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