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劇場版 呪術廻戦 0のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

結婚を約束するも事故で亡くなった幼馴染の呪いに苦しめられる主人公は、同級生にケガを負わせたことをきっかけに呪術を学ぶ専門学校無理やり転入させられる。彼は自身の呪いを解くため修練を開始するのだが......という話。
週刊少年ジャンプ連載の人気コミックの前日譚を映画化。僕はTVアニメは未見で、原作のあらすじを少し知っている程度の知識で、アマゾンプライムで鑑賞。

劇場アニメの限られた時間の中で、エピソードを整理してスピード感あふれるアクションとともに多くの登場人物の魅力を最大限に引き出した快作。
多少、設定がわからなくても楽しめてしまう設計も親切だし、主人公が自身の呪いに立ち向かいつつ成長していく過程が丁寧に描かれているのが良かった。
個性的な同級生たちとの触れ合いもコミカルでテンポも良かった。呪術については素人の主人公が最強レベルの潜在能力を持っている中二病設定や、終盤に明かされる呪いの真実などワクワクする要素も満載でエンディングテーマもかっこいいし、隙のないアニメ作品だった。
難点はストーリーはさすがに駆け足な印象で、比較的自然な構成になってはいるもののメインキャラクターたちの見せ場のダイジェストになっている感じはした。
あと、敵の渋谷への侵攻は陽動で、真の目的は主人公を殺害であることを侵攻前に敵ボス自身の口から明かすのは伏線になるのにもったいないし、少し残念な演出かなあと思った。まあ、そういうことを気にするタイプの映画ではないと思うけど。

誰もが気になることかもしれないが、主人公の声優さんがエヴァンゲリオンのシンジくんと同じで本作主人公と性格が似通っているため、どうしてもそれがノイズみたいなものになっていた。売れっ子の宿命だろうけどね。
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