メイプルわっふるG

ハムナプトラ 失われた砂漠の都のメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

3.5
古代エジプトの大罪人を蘇らせたヒロイン。同時に10の災いも発動。天変地異を回避すべくミイラの完全復活を阻止するSFXアドベンチャー。

原題:THE MUMMY 
『ミイラ再生』(1932米)の二度目のリメイク

"全編にVFX""CG全盛時代"といった謳い文句の作品。そしてその通り、ミイラの変容や大量スカラベ(虫虫虫)のキモさはなかなか楽しい。見どころの一つである砂嵐も圧巻。
ミイラ衛兵たちとの絡みではハリーハウゼン作品のスケルトン隊を思い起こし、時代の差異をしみじみ感じたりも。~ダイナメーションはもちろん、特撮キグルミ系ぜんぶ好き。

時代設定は1920年代。フランス外人部隊あがりの主人公。長身で2丁拳銃使い。格闘戦も大したもの。
なのにバトルアクションではなくコミカルアドベンチャーになってしまうのは主役がブレンダン・フレイザーだからかと思っていたけれど。メインキャストほぼ全員のせいだった。ファミリー向け『ミイラ再生』コミカル。

『インディ・ジョーンズ』や『トゥームレイダー』のようなトレジャー・ハンティング要素多め。
財宝目当てのライバルヤンキーたちも登場。煽って競い合いながらも、主人公サイドと最悪にならない関係もファミリー向けといえる。剣呑シーンはあるものの、あくまで正面からの対峙。陥れるような汚い手は使わない。
ストーリー上、みんな価値ある役どころで大活躍。ライバル学者(ジョナサン・ハイド)の扱いが不憫でクスッとする。

憎めないといえば、小心で意地汚い裏切り者のベニー(ケヴィン・J・オコナー)。
初っ端から主人公リック(ブレンダン・フレイザー)を見捨てて逃げる臆病者なのに、どれだけ酷いことをしても「仕方ないなぁ」と温かい目になってしまう。見た目?雰囲気?が小島よしおさんと被ったのもコミカルに見える要因かも。
最後までダメっぷりを貫くそのキャラクターは、むしろ監督の愛を感じる。実はお気に入りなのでは。

あとラクダかわいい。


2020.08.30 ザ・シネマ
2020.08.18 ザ・シネマ