北斗星

シャインの北斗星のレビュー・感想・評価

シャイン(1996年製作の映画)
4.0

公開当時に映画館で観て、一昨年観直した。


当時、ラフマニノフピアノ協奏曲第3番はマイナーで難解な音楽。私も今作で初めて知った。今でこそラフマニノフ第2番の甘い旋律は、ドラマやフィギアスケートの滑走に使われたり、『2番は皆弾いてるので3番を』と辻井伸行氏、藤田真央氏、反田恭平氏などの日本人ピアニストが弾き、割と3番もポピュラーになったよう。
自分も3番の方が好み。私が寒い土地で育ったせいか、この協奏曲には何か魂を揺さぶられるような懐かしさを感じる。



師についてピアノを習うシーンが良かった。


が、それだけでなく、とりわけ父親の呪縛から、あんなにもアッサリと軽やかに開放されたラスト近く。一種の爽快感さえあった。


母と娘のような独特の濃さは、父と息子にはないのか…。


人間は限界を超えるような負荷がかかり過ぎると発病するのか、それともヘルフゴットの元々の気質なのか。わからないけども。


奥さんが世話好きでとてもいい人だった。何より彼を愛している。


雨の中気持ちよさそうにさまよったり、明るい日差しの中を歩いたり。

多分もう一度観たのは、主演のジェフリー・ラッシュの、特に後半の明るいイメージが強かったからかだろう。


この後、ヘルフゴットはコンサートのため来日して話題になっていた。
北斗星

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