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キツネとウサギのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

キツネとウサギ(1973年製作の映画)
3.8
ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映「アニメーションの神様、その美しき世界」にて。

ウサギは樹皮の家に住み、キツネは氷の家に住む。
春になり氷の家が溶けてしまうと、キツネはウサギの家を乗っ取り…という子ども向けアニメです。

ウサギの目がやたら黒々としてデカイし、初めはあんま可愛くないなって思ったのですが、ウサギが家を奪われて悲しそうに大粒の涙を流して拭ったり、家で薪ストーブを炊き、ギターを奏でていた幸せな日々を思い出したり、そんなひとつひとつが愛おしかったです。

ウサギの悲しみに寄り添いもらい泣きする灰色オオカミとか、なぜか花冠をかぶってるメルへンなクマとか可愛すぎる!
そして弱い 笑。

なぜあんなにキツネが強いのか、ニワトリが強いのか、なんか不思議で笑えます。
しかもやっつけ方とか謎のままだし 笑

強そうに見える者より、小さくて弱そうな者が意外と力を持ってるっていうことなんでしょうかね?
でもそんな教訓めいた意図もわからずでしたが、謎なところがシュールで結構好きです。
それに、紙芝居の枠みたいに、赤を基調とした紋様の様式が美しく、いちいち芸術的で素晴らしかったです。

9
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