彦次郎

一番美しくの彦次郎のレビュー・感想・評価

一番美しく(1944年製作の映画)
3.5
学徒動員で働く女子挺身隊がノルマの上積みを自ら志願、数多の困難を乗り越えていく戦意高揚を目的とした作品。主演は後の黒澤明監督夫人。
志村喬演じる上長の音声放送に耳を傾け、ハンディキャップは要らぬとばかりにハードルを上げていく姿勢は現代(試聴時は2022年)ではあり得ませんが、この精神性が戦後の高度経済成長の礎となっていると思います。
プロパガンダ映画としてあまり評価が高くない様ですが、疲労による女子挺身隊が不仲となり大勢が一室に集まりアレコレ弾劾していく場面は社会生活を送る女性の方々の普遍性を示しており綺麗事だけの話は作らないという気概を感じました。
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