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インディア・ソングの10000lyfhのレビュー・感想・評価

インディア・ソング(1974年製作の映画)
1.5
1930年代カルカッタのフランス大使館で、退屈から不倫に走る大使夫人(デルフィーヌ・セイリグ)と男たちの話。監督デュラスの性愛への願望が、彼女の小説と同様に、発露された映画だと思う。独特なスタイルで、登場人物たちにセリフはなく、ゴシップ的実況ナレーション会話で物語が「説明」される(一部、登場人物のセリフに該当するナレーションもあるが、スクリーン上の人物たちは口を開かない)。ヴィデオアート風とも言いうるが、このようなスタイルの作品に、2時間は長過ぎ、耐えがたい。グランドピアノと大きな鏡のある部屋が繰り返し執拗に舞台として使われるのが印象的。映像は、固定カメラのフレームの左右から人物が出入りするなど、意図的かもだが素人ぽいと感じられた。マリエンバートで神がかり的に美しかったセイリグが、普通の中年女性に描かれているのも残念
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