オーケストラのリハーサル風景をテレビが取材に来て…というモキュメンタリーの形式を取った映画
題材からして当然音楽を伴いますが、演奏される曲がかなり良いですね
最初は、インタビューの形式を通して楽隊の人たちの個性が全面に描かれていて、色んな人達が集まってとっちらかってんなぁと思いながら見てた
厳しい指揮者が出てきたあたりからギクシャクしだして為政者（っつーか権力のある人？）・経営者・労働者みたいな構図に
休憩明けの演奏者たちの反乱の流れは、無秩序化＆過激化する大衆運動を暗喩するものなんでしょうかね アナーキスト（メトロノームも指揮者もいらない）、混乱に乗じていちゃつき出すカップル、次第に過激化する言説（いつの間にか指揮者を殺せになってたような）、善良な市民のとばっちり等々、結構痛烈で皮肉な描かれ方をしています
とんでもない災厄が起こった後に全員呆然とするも、再び楽器を手にとって音楽を奏で出してハッピーエンド…かと思ったら指揮者がいつもどおり叱責しまくって終了、という終わり方も良いですね
コンパクトな上映時間ながら、過不足を感じることなくまとまっていると思います フェリーニ作品見るのとても久しぶりだけど、これはなかなか良かったです
