マヒロ

狼男アメリカンのマヒロのレビュー・感想・評価

狼男アメリカン(1981年製作の映画)
3.5
ヒッチハイク旅行でイギリスの片田舎にやって来た青年二人が、満月の夜に巨大な獣に襲われ…というお話。

筋立ては良くある「狼男もの」ではあるものの、コメディ畑のジョン・ランディス監督ならではの味付けが面白い。
一番良いのは"狼男に殺された犠牲者は狼男の血が途絶えるまで成仏出来ない"という設定で、この世をうろつく犠牲者達が主人公に自殺を促しにやって来るんだけど、何故か集まる場所がポルノ映画館の中で、喘ぎ声をバックに「首吊りは苦しいから止めた方が良いぞ」「銃なら確実だ」「溺死はどうだ?」とか"死に方談義"を始める所は笑える。
その後に続く街中でのドタバタも、狼男が現れたことに驚いた人々が、何もしてないのに勝手に慌てて勝手に事故って勝手に死んでいくというバカバカしさで、不謹慎ながら笑ってしまう。

巨匠リック・ベイカー御大が手がけたやたらと尺の長い狼への変貌シーンも圧巻で、メキメキと音を立てながら身体が変貌していく様子は、質感のリアルさも含めて本当に痛みを感じさせるよう。これはCGでは出せないだろうなぁ。ここもそうなんだけど、コメディチックな割には結構過激な描写は多かったりする。

ところでヒロインのジェニー・アガター、どこかで見たことあるなぁと思ったら『美しき冒険旅行』の主人公の女の子だったからだった。今回も脱いでます。

(2016.51)
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