サンフランシスコで新聞社の社長を勤めるマット(スペンサー・トレイシー)はリベラリストであると自負していた。
彼とその妻(キャサリン・ヘップバーン)のもとに突然娘のジョーイ(キャサリン・ホートン)が、ある一人の青年を婚約者として連れて帰って来た…。
歳をとっても安定のスペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘップバーンの演技が素晴らしかった。
むしろヘップバーンに関しては歳をとった方が魅力が増す気がする。
登場人物のそれぞれの考え方が浮き彫りにされていた。そこが面白い。
頭では偏見とわかっていても、心から差別意識を取り除くのは本当に難しいんだなと。
ポイゼンベリーアイスクリームと車の衝突のくだりが象徴的に感じたし、笑えた。トレイシーお茶目。ヘップバーンの冷静さいい。
そしてこの映画は人種問題だけでなく親子の物語でもあった。
話し合って本音でぶつかり合わないと、互いを受け入れることができないんだと痛感した。
アカデミー賞で主演女優賞を獲得した作品らしいが、スペンサー・トレイシーの演技も賞に値するほどだったと思う。
彼の「スピーチ」に涙が出た。