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天国と地獄のArdorのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
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Amazon Prime Videoにて鑑賞
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 脚本がめちゃくちゃ良く練られていてすごかった。資産家の息子を運転手の息子を間違えて誘拐、身代金を要求されて、自分の株主としての立場と天秤にかけて悩む、という。三船敏郎の豪放さ人情深さの葛藤と、仲代達矢の刑事の明晰さ、山崎努のインターン医師謎めいた感じと最後の吐露。山崎努のインターンはカミュの「異邦人」の主役っぽくもありつつ最後には、、という。森達也さんが麻原彰晃について述べていた拘禁障害についても触れていた。
 エンターテイメント性と社会性を兼ね備えている点は若い人には「日本のスピルバーグ」と言ったほうが分かり良さそうだが、まさしく、スピルバーグはアメリカの、あるいは、ポン・ジュノは韓国の「黒澤明」なのだろう。
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