当時24歳のバーバラ・スタンウィック主演の宗教映画。監督はまだ『或る夜の出来事』でオスカー受賞＆ブレイクする前のフランク・キャプラ。

牧師の娘フローレンスは、長年教会の為に献身した父親を退職に追い込み死なせた教会関係者に憤り説教の中で激昂。その様子を見ていた詐欺師のホーンスピーは、熱のこもった彼女の説教が商売に利用できると考え、ラジオや巨大な会場で登壇させるようになる。いつしかホーンスピーが利益のためなら殺人をも犯し、さらには宗教を通して人々をいかさま説教で騙していることに気づき、不安を覚えるフローレンスの前に、盲目の音楽家ジョンが現れる…。

いかにも当時のアメリカらしい宗教映画でした。「信じれば救われる」と言葉巧みに信者たちを洗脳し、祈ることでライオンの檻に入っても襲われないとか、生まれたときから患っていた身体障害が治った…などとインチキを繰り返し、大金をだまし取るホーンスピーに対し、盲目になった絶望から自殺をしようとしていたもののフローレンスの説教で信仰心に目覚めた心の美しい青年ジョンという、かなり極端な対比構造。「こんな極悪人いる？」と同じくらい、「こんな心のきれいな人いる？」と思ってしまったので、リアリティには欠ける物語でした。
実は当時エミー・センプル・マクファーソンという女性宣教師が実際にいて、彼女の話がきっかけとなって出来上がった戯曲の映画化らしいです。（結局彼女は嘘の発覚がきっかけで失脚してしまい、最期はオーバードーズで亡くなったそう。）
いつの世も人々の信仰心を利用して悪いことを考える人たちはたくさんいて、カルト宗教の危険性や宗教の間違った在り方に警鐘を鳴らす試みはこの時代からあったのですね...。

　プライムからのおすすめにてタイトルに惹かれて✨『奇蹟の処女』って一体どんな処女やねん🤣って思いますよね🤣🙌きっと、「ぱっと見経験豊富そうな美女だけど実は処女です🥺」みたいな人のことなんだろうなって思っちゃいますよね🤣僕はまんまとそう思いました🤣🤣

　もちろんそんなわけなくて、聖職者の女性のお話でした🙌身も清らかなー…みたいなことですかね🤔
　ていうか、原題『ミラクルウーマン』って直訳すると「奇蹟の女性」だし、作中でも「奇蹟の女性」って紹介されてたから『奇蹟の処女』って邦題は意訳ですか🤔？僕みたいなアホをタイトルで釣らせようとしてますやん🤣そしてまんまと釣られましたやん🤣🤣


　青年が目の視える演技するとこめっちゃ感動しました🥺✨あの時のフローレンスの泣きそうになってる表情ほんっとに良かった🥺🥺ココ、この作品の1番の見せ場ですよ！！

　僕は全然信仰深くないので神を信じるとかあまり理解はできませんが、「みんなを騙してて自分の良心が耐えられないから実は詐欺でしたって告白する」のは信者からしたら最大の裏切り行為じゃないですかね。例え詐欺まがいだったとしても実際に信じてた人たちがいたんだから、その人たちのことを考えると最後まで騙し続けてあげる方が正しい選択なのでは🤔と思いました。それが無理なら始めからやるなって話ですよね😂

　宗教と政治の話はするなって言いますし、それこそ十人十色の考えがありますよね🤔神を信じて気持ちだけでも救われるんならちょっと信じてみたくなります。


2022-515

牧師の娘フローレンス（バーバラ・スタンウィック）は詐欺師ホーンズビー（デイヴィッド・マナース）と組んで宗教パフォーマンスで金を稼いでいたが、ある日、盲目のジョン（デイヴィッド・マナース）と出会い、正直に生きることを決める。しかし、ホーンズビーは彼女を脅迫し、ジョンとの仲を引き裂こうと企むのだった。

キャプラ作品にしては珍しく、荒々しい演説で始まって、狂信的宗教パフォーマンスが展開されるんだけど、盲目のジョンの登場で、いつもの温かいドラマに転換する。

バーバラ・スタンウィック演じるフローレンスという女性像も、いつものキャプラ作品同様、世俗的というか人でなしから、純粋な男性との出会いで目覚めていく。
お決まりの展開なので、安心して観ていられるんだけど、フローレンスは最後までちょっと宗教色が強くて好感度低かったなー。
それに、ラストももうちょっと感動が欲しかった。

ただ、バーバラ・スタンウィックは後の「群衆」同様に、活動的で力強い女性がハマってた。年齢的にまだ素朴な印象が新鮮！

ところで原題には virgin や maiden がないのに、なんでこの邦題になったんだろう？