B5版

ミストのB5版のレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
3.5
最近白黒版で観たので今更ですがレビュー。
衝撃と言われすぎたせいか、ネタバレが多く出回ってるので作品としてはなんだか可哀想な本作。
まあ胸糞映画代表とあっては一定数のネタバレもやむなしなのかなぁ…
前情報無いまま観れたのは幸せかもしれない。スティーヴンキング原作ということで「察しろ」感はあるけれど…

白黒版は乳白色の霧の立ち込める不気味さが増幅され、化け物のCGのチープさが目立ちにくいのでおすすめ。
最後の化け物はショットはとてもよかった。
あれがあるからその後の行動が映えるってもんだね。

集団心理と見えないものへの恐怖の描き方が巧みでホラー映画としての面白さだけじゃ無いのがいい。
人間が集まり分断する様子を散々描いて、最後に団結したが故の行動に、この、溜息が出る皮肉な感じ。
主人公勢を応援しておきながら観賞後は彼らを断罪するような心の動きは我ながら興味深い。
人間は己の選択と行動を最善と信じ行動しているようで、実は…?という教訓話。
描き方がだいぶセンセーショナルかつ意地悪ですが物語のメッセージは割と真っ当ですよね。
2度は観れないという謳い文句ももっともだが、映画史に残る作品なのは間違いない。
B5版

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