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エイリアン4のMoviePANDAのレビュー・感想・評価

エイリアン4(1997年製作の映画)
2.9
『延命がもたらしたもの』

原題が示す通り、まさに“レザレクション”なシリーズ第4弾!完結したと思っていたので、製作が決まった時は「まさか!?」という気持ちと「やったあ!」という気持ちが入り交じりました。

監督に抜擢されたのは、当時のボクにとって「誰それ?」なジュネ監督。今となれば、監督の“らしさ”をエイリアンの世界観の中で感じられる、ある意味で貴重と思える作品。初めてその映像を見た時は「新作なんだ!」という気持ちでうれしくなり、更にはエイリアンの“新たな姿!?”に驚きもしました。

今でもよくありますが、公開当時この映画を特集した特番が地上波で放送されました。そこで見る事が出来たのは、少し老けたものの勇ましさを増したリプリーの姿!また、フォルム的に原点回帰を図ったと感じられるエイリアンの姿!それにはエイリアンのファンとして、ただただ喜びを感じました。そして、中盤の“あのシーン”の撮影風景。これがなかなかに壮絶で、「こりゃ大変だ…」と思わされたと共に、俄然期待が高まったのですが…

そして、観てみた本編。

 「これ、やりすぎじゃない?…」

繰り広げられるスプラッター映画さながらの場面。その点、ホラー好きとしてはキライじゃない。ただし、容赦なきスプラッター描写としては評価出来るけど、ではこれが「怖いか?」という点でみるとそこはいまひとつ。過去作やエイリアンの特性を活かした映画的ギミックは面白いものもあるけど、リプリーの設定含めやはりこれはどうしても“番外”の趣が漂います。

無理矢理な蘇生で延命を図ったこのシリーズは、良くも悪くも“ここが限界”なんだと感じざるを得ない作品となってしまいました。あとは『完全版』のレビューにて_(._.)_
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