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ヘルプ!4人はアイドルのtetsuのレビュー・感想・評価

ヘルプ!4人はアイドル(1965年製作の映画)
4.2
気づけば、ビートルズ映画マラソンを始めていたので、11本目として鑑賞。


[概要]

『ハード・デイズ・ナイト』のリチャード・レスター監督によるビートルズ主演映画第2作。リンゴ・スターの指から抜けなくなった赤い宝石の指輪。それを狙う東洋の謎の教団とのハチャメチャコメディ。


[感想]

これまで観てきたビートルズ主演映画の中では、断トツで面白かった印象。

全くハマらなかった前作『ハード・デイズ・ナイト』に比べ、カラーに変わった映像、こだわりが見え始めた撮影、明確な目的(謎の組織との対決)を持った物語のおかげで、かなり見易いコメディ映画になっていたように思う。


[安定のブッ飛び具合]

のっけから、007みたいな音楽流れるわ、敵のボスが雪だるまの着ぐるみで現れるわ、メンバーが戦車に襲われるわ、と『モンティ・パイソン』、『Mr.ビーン』の系譜に連なるようなシュールなギャグが楽しい作品でもありました。

特にお気に入りなのは、劇中で挟まれる『インターミッション』(休憩)シーンで、もはや本来の用途を、なんら満たしていない衝撃の演出には、自然と笑ってしまいました。

ちなみに、劇中、突然、MVが差し挟まれる作風なので、本作は、ビートルズ版『少年たち』(ジャニーズのミュージカル映画)ということでいいですか……?!(←絶対に違う。)


[視覚的な楽しさ]

カラー映画ゆえのインパクトのある映像も見事。

東洋の宮殿から、色彩豊かなビートルズハウス、真っ白な雪原に、美しい砂浜と、各地のロケーションを活かした映像も楽しかったです。

また、電線を五線譜に見立てたシーンがあったり、メンバーが薬の力で縮んでしまったり(見た目は子供の名探偵の数十倍は小さいw)、とやりたい放題な展開にも、面白さがありました。


[終わりに]

ビートルズ映画のみならず、シュールコメディ映画としても楽しかった本作。

何気に、レトロなイギリス映画が好きな人にもオススメしたい一作でした。


参考
" Beatles - Help!" YouTube 
https://youtu.be/2Q_ZzBGPdqE 
(表題曲というか、『なんでも鑑定団』のOP曲。笑)
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