サム

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のサムのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「ソーシャルネットワーク」「セブン」「ファイトクラブ」と見てデヴィット・フィンチャー監督にとても興味を持ったところから鑑賞。

老人として生まれ、徐々に若返っていくという不思議な主人公の人生を、彼が出逢った沢山の人達、その人生とともに見つめていく中々に壮大なライフムービー。設定こそ奇抜だが描かれる内容はかなり普遍的。見終えた後は何か前向きな気持ちになれる、とても良い映画だった。

主人公が生きていく中で様々な経験をつみ、そうした時間と共に若返っていく姿は作品テーマの一つと思う「人生の素晴らしさ」にも重なって見えた。同時に生まれる、どうしようもないスレ違いの描写にも説得力があった。自分が若返って、愛する人は年老いて…ってどっちの立場でも辛い。まして子供ができたら。。

ただ一つ気になったのは狂言回し的存在な本を読む女の人。彼女の人生にももうちょっと描写があっても良いと思った。ラストシーンもあの二人だけの世界で終わってる方が綺麗な気がして…そんな所で少し引いて3.8くらい。

168分はかなり長尺で、自分なんかは2日に分けて見てしまったんだけども、やっぱり一気に見たほうが良かったなと後悔。誰かと一緒に見たい映画かも。最近一人暮らしになった自分だが、「おやすみなさい」を誰かに言えるって良いなと、そんなことも素朴に思った。
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