記録
ジャン=ポール・ベルモンド傑作選 9本目
ある土像が何者かによって盗まれた!
本作はベルモンドがアクションスターへのスターダムへと駆け上がりきっかけとなった作品。
監督は前作『大盗賊』でベルモンドと組んだフィリップ・ド・ブロカ。『大盗賊』はアルセーヌ・ルパンのモデルとなった義賊の活躍を描いた作品であるが、アルセーヌ・ルパンといえばモンキー・パンチ原作『ルパン三世』でルパン三世の祖父として登場している。そして、ルパン三世のモデルといえばこのジャン=ポール・ベルモンドその人である。
ベルモンドのルパン調味溢れる作品はジェラール・ウーリー監督作『大頭脳』も該当するが、この『リオの男』もルパン調味溢れる作品となっている。
ベルモンドがこういった命がけのスタントアクションはここから始まった。バイクに乗り車とのカーチェイス、建物の窓から入り壁を登り、建築現場でのアクションなどもう内容が頭に入らず、彼の多数のアクションに冷や汗をかく。
これはベルモンドのアクションはもちろんのこと、大冒険活劇のスペクタクルも魅せている。スティーブン・スピルバーグも本作を9回も観たと語っている。本作がなければスピルバーグが製作した『インディ・ジョーンズ』シリーズは生まれていなかったと思われる。本作は後の冒険活劇映画の礎となった作品だ。
本作は大娯楽作品にしてエンターテイメント溢れる映画なので、是非、若い映画ファンにも観てもらいたい作品だ。
また山田康雄氏のTV吹替版も再見したい。