真っ黒こげ太郎

コークスクリュー・トラックの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.5
ま~さ~かり♪ か~つい~だ♪ き~んたろ~う♪

って、すまん。キャッチコピーを見てたら、つい…。




すべてを失い、落ちぶれた元レーサーの運送屋。
その上、たまたま逃げていた女泥棒に拳銃で脅され、逃走の手伝いをされる羽目になる…。





当時地元で大ヒットした高速警察カーアクションドラマの影響からか、ドイツから沢山輸入されたテレビ用B級アクション映画の一つ。

銃撃、爆破、カーアクション。ちょっとした喧嘩シーンに意外な高所アクション。どれもテレビ用B級映画ながら、なかなかしっかり描かれていて好感触。特に前半部分で展開されるカースタント&クラッシュはすごい迫力!
ラストも爆発しまくり&カーアクションいっぱいで楽しめました。(なおこんなジャケだが、トラックは前半で完全にオシャカになるので注意。)
こういった描写をCGで誤魔化さず、お茶の間用作品でありながら真面目に作品作りに取り組んでいるドイツがうらやましい。しょうもない恋愛物やつまらない身内話にウツツを抜かすどこぞの島国のテレビ業界も見習うべきだ!

話はありきたりな巻き込まれ&逃亡劇物だが、この手の映画でイラつく元になるような高圧的な女泥棒に対して、主人公が女相手に全く怯むことなく、貴重なアイテムを奪い発破をかけたりするので意外とストレスは溜まらない。
その後主人公もヒロインの女泥棒も互いに利害に一致で組んだり、主人公側がヒロインを疑ったりと互いにバランスが取れた関係であまり不快な気分にならずに観れるのはなかなか良かった。(某ハゲ運び屋映画の3作目も見習うべき。)

なお本作はテレビ用映画だが、意外にもヒロインのヌードや濡れ場シーンがあるので、家族で観る際には注意。
あっちではこういうのがテレビで流れるのか…スゴイな。

テレビ映画故に、ダレるシーンや展開がせわしない所もあるが、アクション映画的見どころは多いし、話もコンパクトにまとまっていて中々楽しめました。

平日の夜に軽ーく観るのがオススメ。ただし期待しすぎないこと。