灰

時は中世、若者ヴァレリアンに率いられた一団が老魔術師の塔を訪ねる
村がドラゴンの脅威に晒され生贄が捧げられているので退治してほしいとの依頼だった
その依頼を引き受けることにしたが、塔に村の領主の衛士隊が乱入し、魔術師は易々と殺されてしまう
魔法使いの弟子ゲイレンは師の後を継ぎ、帰路に就いたヴァレリアンら一行に合流する……

魔法

いろんな奴らが

なかなか姿を現さない

展開はまあまあ
アクション良い

世界観もありました

　「この国にはクジ引きが必要だ!」

　毎年春分の日に山に住む竜に生贄（処女）をささげることで平穏を保っているウルランド王国。
　ある日、いけにえを回避するために男装した鍛冶屋の娘バレリアンが、辺境に住む老魔法使いのウルリクの元へやってきて、彼に竜退治を懇願する。
　ウルリクは弟子のゲイレンと共にウルランド王国に赴こうとするが、その矢先にウルリクはウルランド国王の側近に殺されてしまう。
　この急展開にさほど動じていない弟子のゲイレンがウルリクの代わりに竜退治に名乗りを上げるのだが……。

　ファミコンソフトの『ドラゴンスレイヤーⅣ』がなかなかクリアできないので、本作に何か攻略のヒントがあるかなー?　と思って鑑賞。
　まあ、本作とゲームとは何の繋がりもないので参考になりませんでしたが。
　そんなことよりも、この映画で注目すべきは、ドラゴンを動かす際に使われた、当時の最新技術である ‶ゴー・モーション” 。
　細かい説明は割愛しますが、それまで主流だったストップ・モーション（動きがカクついて見えてしまう）では表現できなかった滑らかな動きを実現することが可能に。このドラゴンは一見の価値あり。
　因みにこのドラゴンには名前があり、 ‶ヴァーミスラックス・ペジョラティヴ” という。……いいよドラゴンで。

　ストーリーに関してはさほどのめり込める要素はない。ドラクエとかのように冒険の末にドラゴンを倒すというような展開ではないし、何かゲイレンとバレリアンのロマンスを描く恋愛もののような雰囲気もある。
　ツッコミどころもちょいちょいあって、生贄となった娘（処女）は手かせをされて、柱の上方にあるL字型のフックに手かせの鎖をひっかけるだけなので、思いっきりジャンプするか、柱をよじ登っていけば簡単に逃げ出すことができるのだ。今まで誰も思いつかなかったのかな。
　後半は、まさかの人物の犠牲と唐突なグロ描写、そして超意外なドラゴンの倒し方、更には何とも後味の悪い結末……と、怒涛の展開が待っている。

魔法使いの弟子がドラゴンに挑む正統派ファンタジー


雄大な自然に、中世の村や城、ちょっぴりグロテスクな特撮の雰囲気がいい


ファンタジーはこれでいい