きまぐれ熊

アタック・オブ・ザ・キラートマトのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

3.9
チェンソーマンOPツアーその2。

OPソングと会議室のシーンは開幕10分で見れるのでそこだけでも見てほしい。この2点だけでも満足度高め。

ちゃんと笑ってしまったので遺憾ながらこの点数です。
サメ系とかモンスターパニックだと思ってたのに全然違うじゃん!
最近見た中で1番印象が近いのはネトフリのドントルックアップ。
金を掛けた90分のシニカル系シュールコントですね。

時代が時代だからVFXが全くないので、殺人トマトが人を捕食するシーンは一切描写されず完全に省略される。けど、まあそこは分かるやろ...?っていうお約束の共有の元に展開するコントです。
ある意味しょぼいCGを使わない分、普遍性はこっちの手法の方が上だよな。
正直なところ、クソサメ映画より素直に笑えたし、時代もあまり関係ない笑いが多いので、シュールが好きならおすすめできる内容。
Z映画とはいうものの、品質の悪さでクソ映画なのではなく、しょうもなさを狙ったB級なのでサムライミ映画とかに品質は近いかも。

難点としては、
下らない笑いなのに登場人物がめっちゃ多いので、そこそこ真剣に筋を追ってないと笑いの意味が把握しづらいところ。
シニカル系なので意外に情報量が多くて、笑いを理解するのに知性はいる。ボケっと見ながらギャハハと笑える系じゃないですね。真面目に筋を追うからこそツッコめる的な所がメイン。
政府組織を中心とした群像劇の皮肉多めなのでその意味でもドントルックアップに笑いの質が似てる。


いやぁでも会議室のシーンでめっちゃ笑ったなぁ。チェンソーマンでパロディとして採用した意図も感じられて二重に美味しいです。採用した映画に総じて皮肉が入ってて元ネタを知ると味わいを増すのが只のオマージュじゃなくていいですね。
きまぐれ熊

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