終始色んな意味でベティデイヴィスが怖い😨。

風貌もそうだし、役もそうだし。
「何がジェーンに起ったか？」をこの後演じる訳だが、もともとベティは若い頃から美貌をかなぐり捨てる役は多く、お手のもの。
本作もまた狂気であった。

町医者の嫁として不自由なく暮らす女がベティ。
欲望のまま、見た目も大胆に、他の男との関係も。
生まれるサスペンスもまたわがままが故に起きる。

本作、物語的には驚くこともないが、冒頭の演出、ベティデイヴィスの存在そのもの、クライマックスに向けての醜と美の表裏一体がなんとも印象的で、観終わると満足してしまった。

キング・ヴィダー監督による、サスペンスタッチの【ヒューマン・ドラマ】。


田舎町に医者の夫、ルイス（ジョセフ・コットン）と暮らす妻、ローザ（ベティ・デイヴィス）。
田舎暮らしに辟易するローザの不満は次第に募り…。


冒頭からウィスコンシン州の紹介と主となるローザの人々が注目する法廷シークエンスより回想形式へと入る足早ナレーション。
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これは、ラストまで【ミスド】を狙った構成か⁈
個人的に殺人サスペンス作品と捉えた所以。

ローザが街を闊歩すれば道行く者は振り返る注目の的（良い意味か悪い意味か）。
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夫は、患者に親切な名医なのに、その裏では金持ちを誘惑して求婚する 悪妻 という対比を見せる。
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ローザは、ウィスコンシン州から大都会シカゴに渡って大金持ちと結婚して裕福に暮らしたい望み一心。
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一般的ファムファタとは違う、精神的にイカれたワガママ女の執念。
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この悪態から、、注目される理由も分かる。

脚本は無駄省き、ローザにスポットを充てているからテンポも良い。


クライマックス〜ラストは容赦無いが、自業自得とも哀しき同情を誘うとも捉えられる。

【何がジェーンに…】のベティの怪演始祖⁈が垣間見れるとして興味深い←0.1加点。
都会への 憧れ を捨てきれない 女の執念 を、ベティが体現して魅せてくれ、劇伴と併せたキング監督のドラマチックな演出力も確かで、地味ながら見応え有り。

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• #凄いビンタ

自分は特別な人間だと思い込んでいて、こんな田舎ではなく都会で宝石を身につけて贅沢に生きるの♡と勘違いしてる女が自滅していくお話。

ベティ・デイヴィスによるベティ・デイヴィスの作品。彼女以外考えられないし彼女の強さが作品を色褪せさせない感じがある。上映時間短いはずだけどノワールやファムファタールや都会ならではの忙しさや冷たさ、見向きもしてくれなさ、お金持ちもいれば小道に入ればネジが外れてる治安の悪い人達がいますよ的なご紹介など、ホラーではないのにホラーに感じる場面も出てきて体感120分なこってり感。

あれだけ尽くしてくれる夫がいるにも関わらず、召使がいるデカイ家での暮らしがあるにも関わらず、どこまでも都会で暮らす夢から抜け出せないローザ。これ必要だったかと申し訳程度のサスペンスもあるけどローザというかベティ・デイヴィスが凄すぎて忘れちゃう。子だくさんの同級生に対して「まるで大量生産ね」というローザ。その同級生が「彼女は学生時代から人とは違ったわ。この町に縛られている彼女が気の毒だわ」それに対して友人が「町が気の毒よ」という。女同士の会話怖すぎて笑っちゃった。

都会の忙しさや治安に圧倒されて即とんぼ返りしたにも関わらず諦められない痛さ。最後のほうはもう行動すべてがアタオカ。サイコパスなのか自己愛性なのか。

召使の先住民がめちゃくちゃ生意気でいっつもクチャクチャガム食べながら言うこときかずにニヤニヤしてるの強すぎてwただそれがラストになって効いてくる。

そして製粉場の炎がなんだか怖い怖い。機関車の煙もダークで怖い。そこに誘われるようにフラフラと歩いていくローザはまるで死に呼ばれて誘われてるみたいだった。

都会っ子の毛皮を着てうっとり悦に入ったかと思えばハッとして我に返るさまをセリフ一切なしで一気に魅せるシーンや、ラストシーンはカットまでとことんカッコいい。今の作品ですと言っても全然通じるくらい、マージで本当にカッコよかった！後半夫が真顔になってって無言のまま妻のやりたい放題に放置する様は、なんだか妻の死をただただ待つだけのようで喜怒哀楽どこに捨ててきた？的な無言が逆に怖くてホラーだったな〜。死んでも構わないとか、死んでくれとか復讐だ！とかそういうんじゃないの。それはそれである種の情熱が宿ってると思うんだけどそれがない！


ああ〜〜書きたいことがいっぱいありすぎる！私はだいぶ好きでした！たぶん、ベティ・デイヴィスって抑揚があまりないからいつもうるさく感じちゃって観きれないことが多いんだけど、今回はかなり観やすかったので達成感も強かったのかも！

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