哀愁の湖の作品情報・感想・評価

「哀愁の湖」に投稿された感想・評価

R

Rの感想・評価

4.0
カラー映画なので輝くばかりの美しさのジーン・ティアニーが眩しく見える。
この作品、観てみるとメロドラマ・サスペンス。なかなか面白い。
あの『ローラ殺人事件』の翌年にこうした作品に出演したジーン・ティアニー、これほどまでに青い瞳が美しく、着ている衣装も色彩感覚豊かなので眼が釘付けになる映画…(笑)

列車の中で、流行作家リチャード(コーネル・ワイルド)が出会った女性エレン(ジーン・ティアニー)は見つめ合った。エレンは「あなたが亡くなった父親に似ているから…」見つめたのだが、彼は「あなたが母親に似ているからではなく…」と綺麗だから見つめたという恋愛になりそうな雰囲気。
しかし、エレンは婚約指輪をしていてフィアンセがいた。それでも突然エレンが指輪を外して婚約破棄したことから、リチャードとエレンは結婚することになる。
エレンは夫との二人きりの甘い生活を夢見ていたのだが、夫には入院中の弟がいた。弟が回復傾向なので退院することになり、夫婦の家に同居することになる。
このあたりから、エレンの異常な面が見え始める。入院先の医者に「弟を退院させないように言って欲しい!」という願いが叶わず、同居し始めると夫を独り占めしたいエレンは、弟が邪魔になる。そして、湖でエレンと弟がボートに乗っていて、病弱の弟が泳ぎ始めたところ溺れているのをエレンは見殺しにする。第一の殺人。
そして、次々と殺人が起きて行く。…ここでの殺人はノワールのような拳銃などを使った殺人ではなく、結果的に殺すことになるもの。

更に、エレンは「夫が他の女性ルース(ジーン・クレイン)に横取りされた」と思いこんで凄い行動に出るが、割愛する。

この作品でジーン・ティアニーはアカデミー主演女優賞にノミネートされたが、『ミルドレッド・ピアース』のジョーン・クロフォードが賞を獲得。あちらも面白かったが、綺麗さでは本作(カラー映画)のジーン・ティアニーの勝ちだと思う。
夫を独り占めしたい偏執妻のサイコスリラー。出だしは小説家の男と電車内で出会い女は婚約者が居ながら一方的に破棄して男とゴールインする恋愛調。夫が勝手に招待した妻の家族や同居する夫の障害者の弟が鬱陶しくなり溺死を見過ごしたり身籠った胎児さえ邪魔で意図的に流産したりと偏執振りがジワジワ発揮されてくる。ただ夫も無神経というか妻の許可なく家族を招待したり、部屋を改装したり、上梓した小説の謝辞を妻の妹に捧げたりと妻の神経逆撫ですることして気付かない無能振りで同情感薄まる。冒頭から裁判で有罪となった夫や婚約破棄されて根を持つ検事の存在と先の展開が想像つく部分もあり、ヒッチコックの巧さとは相当落差あり残念。
2020年8月28日

wowowで録画したのを見ました。
ジーン・ティアラー・・・
久しぶりです。
悩めかしく 美しくて・・・
湖畔の別荘での忍び愛?
憧れます。
面白い。ラブストーリーと思って観たが斜め上行く展開。
とにかく派手な(部屋着から妊婦服まで)ジーン・ティアニーの『ファッションショー」が拝められるのだが、湖上のボートからサングラスをかけて足の不自由な義弟の泳ぐ姿を注視している彼女が怖すぎる。ラストでコーネル・ワイルドとジーン・クレインが抱き合う時、空が少し明るくなるところが良い。
ジーン・ティアニーが性格異常な女を演じているのだが、演出を何とかしてあげれば良かったのに、という感じ。
「独占欲も度が過ぎる」という悲しさ、その原因などをもう少しうまく引き出せれば「可哀想な女」という印象も生まれたはずだ。
ちょうどノワールの時代だけに、人気女優でもこうした脚本(原作)を引き受ける流れがあったのかもしれないが、
彼女がただの毒婦以上に観えてこないのは、ちょっと気の毒な気がした(しかも風疹という単語や、妊娠が脚本に含まれているのは怖い)。

それにしても「父親は自殺」という設定に思いを馳せると「近親相姦もクロ」。映画史上稀にみる悪女で、面白い。
またテクニカラーの画面は色彩が独特で、精巧なアニメーションのようにさえ観える。その質感が新鮮。


【蛇足】
本作はジュネス企画のDVDの中でも、レンタル禁止にされているため、非常に長い間、観たくても観れない一本だった、恨みます(定価約5,000円!)。
しかしパブリックドメインものを得意とするコスミック出版が、アカデミー賞BOXの中の一枚に選出していたらしい。
私は運のいいことに某オークションで、BOXの中から本作のDVD1枚だけの出品に巡り合い、ようやく鑑賞できたのだ。
ジュネス企画も紀伊國屋書店も、70年以上前の映画をソフト化することでもう一儲けしよう、みたいな考え方は本当にやめて欲しい。
お前ら映画ファンの味方でなく、敵だ!
lemmon

lemmonの感想・評価

3.4
ジーンティアニーの美しさが前面に出ている。脇を固めるジーンクレインも合わせて、意図的に美しい映画にしようという心意気が感じられた。

また、ものすごく映画向けだなあと思わせられる物語と、強めのテクニカラーが名作の雰囲気を醸し出す。


ただ、上述の2つが強烈すぎて、もやは映像だの演技だのが入ってこない。真っ赤なルージュに、ひたすらお洒落なティアニーが真ん中にいて、グイグイ強引に引っ張り回されているかのよう。

手漕ぎボートのシーンは、残酷なまでに美しい絵になっている。それがまた逆に怖い。

終盤からの法廷論争で一気にトーンダウン。
やはり彼女の存在で成り立っている映画のように感じた。


個人的にはローラの方が好きだなあ。
また観たくなってきた!
ジーン・ティアニーの男性に対する独占欲が爆発し、周りの邪魔者を消していくかなりエグい映画。45年の作品とは思えないくらい色使いが鮮やか。中盤のジーン・ティアニーがある人物と湖に行った後のシークエンスがやばい。
やべえメンヘラ女の話。で、メンヘラ女は最初からメンヘラぽいんだけど、男はなかなか気づかないんだな。家族はわかってて押し付けたっしょ、それもまたこわいぜ。
どなべ

どなべの感想・評価

1.0
会話シーンばかりで移動シーンが無く、景色を映すという考えが見えない カット間に字幕で地名出したりしててまだまだ40年代感ある
正直このくらいの時代までの映画ってウィキでストーリー見ればそれで十分なの多すぎる
ラストもメチャクチャで、酷い映画
t

tの感想・評価

4.0
2人きりになりたい、という果てしない独占欲が行き着く先の悲劇。
嫉妬に狂う女を演じきるジーン・ティアニーの冷たい眼と赤い口紅、ぞっとする美しさ。
常に高低が強調される室内レイアウト(この時代のハリウッド作家は本当に立体感に意識的な気がする)や練り上げられた脚本がまた魅力。
何より、湖で泳ぐ子どもの後ろをサングラスをかけた彼女が舟でついていく、という図が恐ろしすぎて当分頭から離れないだろう。
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