むらみさ

ダージリン急行のむらみさのレビュー・感想・評価

ダージリン急行(2007年製作の映画)
4.1
じぶんは姉妹なので想像するしかなかったが、男兄弟って、お互いにお互いよりも上に見られたい見栄とかじぶんの方が愛されていたアピールとかいろいろあってこんがらかる要素がぶつかり合うのだろう。
だけどおなじ親から産まれてきたことを無意識の行動に出してしまい、その行動の裏にある意図は話さなくともわかりあえてたり。
隠してるつもりのことが兄弟の誰かにはもうバレてたり。

そういう可笑しみみたいなものがクスクスきました。

口論からケンカになって後に殴る蹴るになっても、周りにおよぼす迷惑は実感できなかったり…(笑)
手が出てしまう分だけ、あとには引きずらない良さもあるのだな(笑)


亡くなった親族をどう‘葬る’かというのは、残った生者のその後をどれほど翻弄するのか。生前の付き合いよりも大切なこと。
それはひとりひとり個人で決着をつけていくことでもある。
そこで母親を頼っていくのもまた、男児たちならではなのかもしれない。

3人でごちゃごちゃになっている前半の可笑しさから、アンジェリカ・ヒューストンのおおらかな美しさで包まれてからのフィナーレに向かう映像の連鎖がとても好きでした。
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