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雲霧仁左衛門のHKのレビュー・感想・評価

雲霧仁左衛門(1978年製作の映画)
2.5
存在だけは知っていた五社英雄監督の映画版『雲霧仁左衛門』を観ました。
原作はあの池波正太郎(「鬼平犯科帳」「仕掛人/藤枝梅安」)の名作時代劇です。
何度もTVドラマ化もされています(原作は未読でTVも見てませんが)。

とにかくこの映画版、出演陣がスゴイ!
豪華キャストじゃありません。“超” 豪華キャストです。
本当に凄いメンバーなので列挙しちゃいます。

仲代達也、市川染五郎(六代目)、松本幸四郎(八代目)、岩下志麻、丹波哲郎、長門裕之、あおい輝彦、倍賞美津子、宍戸錠、山城新伍、梅宮辰夫、高松英郎、成田三樹夫、川谷拓三、夏八木勲、田中邦衛、松坂慶子、石橋正次、山本麟一、橋本功、内田良平、稲葉敏夫、宮下順子、下川辰平、隆大介、加藤剛、山口崇・・・フゥ、息が切れてきました。

もうめちゃくちゃ濃いキャラたちの夢の競演・共演・協演・饗宴・狂宴(?)。
とにかく脇まで大物がゾロゾロ。
しかし、登場人物が多すぎて160分の長尺を持ってしても皆さん出番が少ない。
主要キャラ以外は出てきても結構すぐ死にます。

ストーリーは、江戸の町を騒がす雲霧仁左衛門(仲代)率いる大盗賊団と、安部式部(当時の染五郎)率いる火付盗賊改方精鋭部隊との壮絶な死闘を描いた痛快娯楽時代劇アクション巨編!と聞くだけでもメチャクチャ面白そうなんですが・・・

いくら役者が揃っていても監督・脚本のせいでこんな作品になってしまうという見本です。ついでに音楽もかなりショボイ。
しかし五社監督・・・こんな大作をまかされながら・・・他には面白い作品もあるのに(と言いながら『三匹の侍』くらいしか思い出せません)。

もう上記の役者たちが同じ画面に納まってる贅沢を160分間楽しむしかありません(楽しめればですが)。
岩下志麻のヌードはボディダブル、宮下順子は本物。
加藤剛と山口崇はまんま大岡越前と吉宗の風情で懐かしい。
若い頃の染五郎はある角度からみると娘の松たか子に似ていることを発見・・・以上
HK

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