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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ IV/天地覇王のfieldのレビュー・感想・評価

3.9
文卓版黄飛鴻、方世玉での悪役が好きだったので同じように好んで観てた。リンチェイの方が華はあるが凛とした佇まいと文卓版での弟子の活躍にバランスは取れてると思う。お調子者フーは師匠に叱られても持ち前のコミカルさで暗くならず、頼もしい弟分の鬼脚のアクションも見所がある。ヤンとフーと鬼脚、弟子たちの女装も好きだな。

父の広東会館から始まる天地争覇の流れ、将軍府副大臣グアン・シンタオは優しく品があるキャラが良い。副大臣要請による八ヶ国主催獅子王戦。冒頭の副大臣の魅せる獅子は尾が長く支える人の数も多い龍で迫力があったな。本戦での金鷲巨頭や龍など武器搭載のハリボテ巨大獅子も楽しい。
イーのロザムンドが出てこないのは寂しいが姉の新聞社・民興女報を手伝う妹のメイ。知的で姉に遠慮しつつ静かに師匠に想いを寄せる微妙な立ち位置をしっかり演じてる。

街では女性版白蓮教のような外国排斥の紅灯照が残虐の限りを尽くすが、紙吹雪舞い白に赤の衣装に歌声で登場するシーンや統率の取れた空中戦も華やかさがあって好きなポイントの一つ。
眉のない幼く見える聖母の出で立ちも良い。会館で捕まった父や弟子たちを救う為に百灯香堂での紅青緑の試練は色使いも明確だし催眠灯や紙の橋などの仕掛け、聖母との不安定な足場アクションは楽しい。師匠と一緒にドイツ軍に捕まったミウ大師は使命を感じながらも手を貸し、神父の恩に答え人間らしくなった矢先の姉妹対決。最期は目が見えずに可哀想だったな。想いを寄せた師匠の代わりに手を握る神父よ。

副大臣の為のリベンジ獅子王戦で刃物の付いた盾や鎌、巨大ハリボテ獅子に対抗する普通の何倍もある超重量級な銅獅子。外身を粉砕し火を投げ、チープさはあるものの対決は派手だ。杯の上下にあからさまに付けられた機関銃と大砲。
弟子たちが撃たれながら手にした杯、逃げる将軍を追う師匠たちの前に立ちはだかるワンとルウ。ドイツ軍に加担した明国のルイ、チンガーロウと片手で馬を薙ぎ倒せるパワーアタッカー、ワンのビリーチョウ。無影脚や足技をメインに立ち回る師匠と鬼脚コンビ、最後までしっかりアクションあるしやっぱり、この強敵のキャストも魅力。
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