2015年とかだったと思うが劇場で初めて観たインド映画、クリッシュとの二本立てをキネカ大森で。ようやく時間が取れたので再鑑賞。
ラーフル40才人生の節目に平凡な男から本物の男になるまで、シャールクのイケメン振りとミーナのディーピカさんの美女っぷりが堪能出来る。
過保護の祖父の遺灰をラーメシュワラムから流すのを口実に羽目を外しにゴアに行く為乗ったチェンナイエクスプレス、DDLJの音楽をバックに走り出した列車からディーピカさんを引き寄せるオマージュはDDLJを観た後だとより楽しめるもんだな。前にもやったことあるって台詞も良い。
ストーリーは何てこと無いが、ミーナと一緒にトラブルまで引き寄せて走り出すドタバタラブコメディは軽快でいて、怯えるラーフルの顔芸、覚悟を決めたキザな様子や強すぎない男のアクション、お淑やかになるミーナの表情や恋模様がライトながら歌やロケーションで南インドっぽく華やかに彩れていて飽きずに楽しめる。
コンバンを取り締まるドンの元に列車が着いた時のエキストラの多さに南のマンパワーを感じる。
ミーナの父であるドンのサティヤラージさんの威厳ある静かな演技もなかなか。
ミーナを掛けての決闘から逃げ出した密輸船で出会う船員のヨギバブは少しほっそりしてるかな。捕まった時のアイムノットテロリストもマイネームイズハーンのオマージュか。恋文なんかもムトゥだし歌でも小ネタがたくさんあって探す楽しみもあるが、今観てもヒンディーだけど南をリスペクトというのがここまで出てるのは珍しい気がする。極め付けはスーパースター・ラジニを称えるエンディング。
お寺の風習でラーフルが義務でしたと分かってもクムクムで永遠を感じるような恋スイッチの入ったディーピカさんの顔つきの変わり様がやはりかわいい。そして気付くのが遅いラーフルよ。
ミーナとの逃避行で菓子売りラーフルに降りかかる甘くない試練に男の成長と言語を超えた愛、肩の力を抜いて安心して観られるエンタメラブコメディ。