このレビューはネタバレを含みます
ダヌシュ監督ラジキラン主演のタミル映画。
地元では有名なパンディおじいちゃん、住民からの信頼も厚いが良かれと思ったことが裏目に出て家族からは爪弾きにされてる。悪意が無いだけに少し可哀想だ、でも孫には好かれてる良き祖父。
スタントマスターで面目躍如の矢先、チンピラをバタバタと倒すが…まぁ、映画の様にはいかず警察沙汰に。息子との溝はますます深まるばかり、外の空気を吸うかのように愛用のバイクで一路、バイクの旅へ。
なんだかすぐ息子も心配してくれて、ほっこりとロードムービーを交えコミカルに進む。そのままヒョイヒョイと初恋の人を探すパンディ、SNSを使いハイドラバードですぐ見つかるし全体的に展開が大らかな雰囲気。
今更恋なんてと訝るかつての初恋の人も既に孫のいる歳、お互いシングルでほんの少し心を通わせる二人のやり取りが微笑ましい。やはり家族がテーマか、おじいちゃんが主人公なだけでなく年上そのものに対する敬いのようなテーマも感じれる。
良かったとこは誇張されたアクションかな。パワーパンディと名乗る通り、パンチが桁違いの衝撃でチンピラが殴られたままくの字に固まるの面白過ぎるな。当て感もスピードもないが、見せ方が面白い。
あとダヌシュ自ら若きパンディを演じる初恋の人との回想。ブルースリーなアクションで腕っぷしの強いカバディが得意な青年、二人の運命のように徐々に惹かれ強く求めながらも察知した父により引き離されてしまうシンプルな純愛。ダヌシュの登場に華を感じたがファンのみならず情感たっぷりに描かれた初恋にキュンとしてしまうのでは。
ストーリーの強さはないが観ていて温度感が心地良い。