Same

キラー・ゴッドのSameのレビュー・感想・評価

キラー・ゴッド(2010年製作の映画)
2.3
カナダの雪原を舞台に、南国バリ島の魔女が大暴れするという、トンデモ映画笑

どうしようもないC級映画だったんですが、プロット自体はかなり良かったし、真っ白な雪原を背に立つバリ島の祠とはためく旗の光景はかなりかっこよかったです。

これ、監督はじめ制作陣が映画作りがド下手すぎて、ストーリーが分かりにくいんですよ笑、高尚なストーリーでもないのにこの分かり難さ。撮り方も下手だから何が起きたのかもよく分からない。

というわけで、お話を整理すると、
バリ島独自のヒンドゥー教の逸話では、"神獣バロン・ケットと魔女ランダが終わることのない戦いを繰り広げており、この戦いが世界の均衡を保っている"とされています。

カナダ、オンタリオ州エルキン島に住む、バリヒンドゥー教の権威ルーファス教授の元に航空便でインドネシアから荷物が届きます。
それを開梱すると中には神像が。しかし神像の裏には何やら金属のパーツが付いていて、この神像は偽物の様でした。その時収蔵庫の方で物音がし、像と一緒に送られてきた魔女ランダとその下僕2人(厳密には三人のお面と服?)が、扉をぶち破って外へと出ていきます。
バリ島ヒンドゥーでは偽物の神像を作ることは神の怒りに触れるというのです。怒ったランダ達が実体化したので、こりゃまずい!と思ったルーファス教授は均衡を保つため、自分の身を犠牲にバロン・ケットを実体化しようと試みますが、あえなく失敗凍死します。
その2日後警官によって発見されたルーファスの遺体の埋葬のため、バリ島から孫娘シャーリーズが到着。

ルーファスはトロントで開催予定だった展覧会のために空輸していた遺物の中から、ランダとその下僕の像2体を送らせていた様でした。ルーファス教授が働いていた大学の学長はシャーリーズに島に行ってこの三体の神像を探してきて欲しいと頼みます。
さらに、シャーリーズはルーファス教授と面識があった大学生からルーファス教授の日記を手渡されます。そこにはランダが解き放たれたので、均衡を保つためバロン・ケット召喚を試みたとの記述が。

島に向かうシャーリーズ。島では解き放たれ怒り狂うランダ達が殺戮を開始していました…

ここからはネタバレ!






実は偽の神像(ランダ達)の中には濃縮ウランが隠されていました。この三体だけを展覧会場ではなくルーファスの自宅に送ったのは、当然黒幕達が濃縮ウランを回収するため。まさかランダが実体化するとは思わなかった訳ですが。
これを密輸したのは大学生。大学生は老人ホームにいる祖母にお金がかかるので、このヤバイ仕事を引き受けていたのでした。黒幕は大学学長とも繋がっていたサッタルという男率いるテロリスト集団。

まともに映画を描けないくせに、意外と話はデカい話になっていって、中盤以降ランダ達が脇役というか、ウロチョロしてるだけになってきます笑
ラストはランダがサッタルをぶっ殺し一件落着。まあランダもちょっと暴れてみたものの、下僕達も物理攻撃でやられてたし、サッタルを殺ったらそれでよかったのかな、バロン・ケットいなくても自然に鎮まったやん笑
そしたらルーファス死ななくてよかったんじゃ?

こういう設定は大好きなので調べてみたところ、魔女ランダ(派手で舌が長いやつ)の下僕たちにも名前がありました。ウィキの情報に照らし合わしたのでおそらくですが、ルーファスの小屋でアホな若者達と相討ちになった奴が、チュルルック(茶色)、後半で林の中に佇んでいた方がレヤック(白)ですかね。
ランダとその下僕達はそのままバリの面をつけた衣装そのままって感じだったので、もっと生物感のあるクリーチャーとして見たかったな。
操り人形みたいなぎこちない動きも、予算のせいか分からんけどベストには感じなかったな。

個人的には濃縮ウラン話と、大学生や臨月の監視官がそのせいで被曝したとかそんな設定は要らなかったんじゃないかと思います。
普通にランダを鎮めるために、孫娘がルーファスの意志を継いでバロン・ケット召喚をしてランダを倒すでよかったのでは?

いやーこんな考えて、いっぱいレビュー書く様な映画じゃないんですよ笑
ほんのちょっとだけ、見所はあったので嫌いじゃないです、この映画。
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