2000年当時メディアでも話題となった、ルーシー・ブラックマンさんの事件の経緯を、担当した刑事たちとルーシーさんの父親の証言を中心に追ったドキュメンタリー。
この手のドキュメンタリーが大好きで、同じNetflixのテレビシリーズ『キャッチング・キラーズ:連続殺人犯を追い詰めた刑事たち』がオススメなのですが、このドキュメンタリー映画もほぼ同じ構成ですが、キャッチング・キラーズ以上に丁寧に事件の経緯を追っており、とても見応えのある素晴らしい映画でした。
日本独特の窮屈な組織のルールを無視して、極秘裏に独自捜査を続けた山城班のエピソードもとても興味深かったのですが、それぞれの場面で担当した刑事たちが粛々と粘り強く捜査に当たった事、ルーシーさんの父親がメディアを利用して発信し続け、日本とイギリスの外交問題にまで持ち込んで警察にプレッシャーをかけた手腕など、見どころはたくさんあります。
もう少しだけ、この犯人の生い立ちを地元への取材などで掘り下げて、どのようにしてこの歪んだ性癖に至ったのかを考察するようなパートがあってもよかったかな。
実録犯罪もののドキュメンタリーとしては1級の仕上がりなのでオススメです。ぜひシリーズ化を。
