Same

クライモリのSameのレビュー・感想・評価

クライモリ(2021年製作の映画)
3.0
今回もふわりとネタバレしてるので、後半お気をつけください。

6作が作られたクライモリシリーズが突如リブートされて帰ってきました!
軽めのB級スプラッター映画として、当時はリリースされるたびに落ちていくクオリティも微笑ましく楽しませてもらってました!
特にパート2が熱い展開で良かったですよね。もう一回シリーズを通して見直したい。

今回は結構ガチなノリで、かつ予算をもらってのリブートみたいなので期待してたんだけど。。
違う!こんなんクライモリじゃない!笑
マウンテンマン出てこないじゃん!

『クライモリ』シリーズは汚染された水のせいで奇形になったマウンテンマン一族(基本は3人組)が食べるために人間を狩る映画だったはず。

田舎に行ったら酷い目に遭う王道展開なスプラッター映画って、裸で泳ぐ事とセックスが大好きなアホ大学生の集団が主人公グループで、1人だけ紛れてる真面目ちゃんな女子が主人公というのが長年のお決まりでしたよね。
今作では『グリーンインフェルノ』あたりからの流行りである、意識高い系でポリコレを意識しすぎて多様性の度が過ぎた、黒人と白人のカップル、アジア系の男性同士のカップルを含む6人が主人公なんですよね。
環境問題や尊重し合う平等な社会の実現に取り組んでいるメンバーが、自然に生きてる奴らに獲物にされる皮肉っぽさとか、多様性を認め合って都会的に暮らしてるメンバーが、窮地に立たされて醜く争ったりして、昔のアホ大学生が血祭りにあげられるのより意地悪ですよね。

【あらすじ】
アパラチア山脈の自然歩道をハイキングするために、バージニア州の田舎町レンウッドにやってきたジェン、ダリウス、アダム、ミラ、ゲイリー、ルイスの6人は、途中で南北戦争時代の要塞を探すために、歩道のルートを外れる。出発前に歩道のルートを外れるのは危険だとホテルのオーナーに忠告されていたジェン(シャルロット・ベガ)は危険だとメンバーに告げるが、少しだけだから大丈夫だと彼氏であるダリウスに説得され、ルートを外れた森を歩く事に。数時間歩いても目的の要塞が見つからず途方に暮れていると、突如巨大な丸太が転がってくる。崖を転がり落ちながら逃げる一行だが、ゲイリーが丸太に頭部を潰されて死亡してしまう。残った5人は下山することを目指し、元のトレイルに戻ろうとするが日が暮れてしまいテントで宿泊をする。朝目が覚めるとテントをしていた場所は墓地で、米国の終焉を信じて1859年に入植を開始した一団が辺りに住んでいることを知る事になる。。

敵はマウンテンマンじゃなくて、自然に生きることを選んだ多様性に富んだ一団なんですよ。ハイキングに来た観光客をとっ捕まえまくってたり、街でアクセサリー売って小銭稼いでたり、主人公一行の車覗くために街に降りてきたり笑、ぜんぜん隠れてないし、こんなに問題起こしてたら警察と軍にもっと早い段階で殲滅させられてると思うんですけど笑

個人的には森に殺人トラップ仕掛けまくって人間狩りしてたのが、森に住むただの人間で、そいつらのコミュニティの裁判で裁かれてっていうなんか社会的なテーマをぶちこんでくる展開になってから興味を削がれました。主人公が強く覚醒するのも、最近ありがちですけど、いまひとつ乗れず。

数は多くないですが、ゴア描写はリアルでなかなかいいですね。
『クライモリ』のリブートじゃなきゃ、B級ホラーの一つとして悪くなかったのになーと思いました。
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