巨大コンベンションセンターで開催された人気オンラインゲームのショー。プロゲーマーのミルナ(キルステン・ワルラート)やマイク(サンダー・フォッペル)たちは謎のメッセージを受けとる。夜になり、閉鎖されたセンター内でゲーマーたちはスコーピオンという謎の人物が仕掛けた恐怖のリアリティ・ゲーム"コンプレックス"に強制参加させられる。


【シリーズ第6作目】謎の男のアナウンスやテープレコーダーで次の指示が出ることはない。緊張感もなく最後まで謎も解明されないままダラダラと続く。最後にちょっとしたどんでん返しがあるのが救いだった。

• #2016観賞ワン
• #JIGSAWシリーズ

オンラインゲームショーに参加する為にやってきたマイクやミルナたちは、謎のプレイヤー”スコーピオン”が仕掛けた恐怖のリアリティゲームに強制参加させられる…というストーリー。
邦題だけシリーズ「JIGSAW」の第四弾としてリリースされたオランダ産のシュチエーションスリラーです。
大ヒットオンラインゲームを産み出した天才クリエイターベリーンの氷床が行われた巨大ゲームショー会場に深夜になっても居残る男女数名。彼らはベリーンが作ったゲームの上位ランカーで、彼の新作ゲームの体験プレイの為に極秘裏に集められたのだった。だがそんな彼らの前に瀕死の男が！助けを呼ぶために会場から脱出しようとするが、謎のプレイヤー”スコーピオン”に次々と殺されていく、という内容です。
まず、タイトルやジャケは安定の詐欺仕様となっています。こんな回転丸ノコ登場しませんし、そもそもトラップも出てきません。
新作ゲームの体験プレイのメールを受け取って深夜のゲーム会場に隠れて居残っていたゲームの上位ランカーたちが謎の殺人鬼に襲われて一人、また一人と殺されていくというスラッシャー映画の様なテイストで、彼らの中に上位ランカーが死ぬ度に順位を上げていく”スコーピオン”が潜んでいるのでは？という犯人捜し要素も少しだけあります。でも、折角ゲームの体験プレイのはずが本物の殺人ゲームに巻き込まれるという内容なのに、ゲームらしさを感じられる要素が全然ないんですよね。会場から脱出するためにウロウロしたり、ダクト内をウロウロしてるだけで、何かのミッションをクリアせよ！みたいな事もないですし。主催者がリアル殺人ゲームを体験してもらおうと始めたみたいだけど、ルール説明もないままに何となくスタートして殺人が始まってるのもゲームらしさを感じさせないい所ですね。
集められた上位ランカーたちも、マイクとミルナ以外は殆ど絡みもないまま殺されたりして何のために出したのかよくわからない人もいます。ベリーンが開発したゲームにはまった弟がネトゲ廃人と化してその果てに自殺してベリーンを恨んでる姉の方がマイクと一緒に行動したりして、こっちがヒロインかとちょっと思っちゃいました。性格悪かったから違うとは分かったけど(笑)マイクもマイクで露骨に怪しく見せる描写あったりして本当に主人公なのか分らない感じでしたね。
謎の殺人鬼スコーピオンは肉切り包丁を凶器にプレイヤーを殺していきますが、直接的な描写は無かったですね。
終盤で明らかになるスコーピオンの正体は結局最初に怪しいなと思ったやつがそのまま犯人というパターンでしたな。これは見た人殆ど気付くんじゃないかな。このスコーピオンの正体とちょっとしたトリック(というほど大したものでもないか)を見せる演出はちょっとだけ「SAW」っぽかったかな。このスコーピオンも強いんだか弱いんだか分らない感じでしたね。ミルナとの追いかけっこでは簡単に蹴り倒されたりしたかと思ったら身軽さ見せたりして。でも、最後自滅で終わるとは思わなくてそこはちょっとビックリした。
ラストで明らかになる首謀者の正体も予想通りでしたね。でも、こいつが何したかったのかイマイチわからないな。リアル殺人ゲームしたかったにしてはルール説明しないし、これをネット上で配信したりするわけでも無いし、本当に個人で楽しみたかっただけなのか。そもそも生き残る者も生き残れるように誘導した感じだし完全に出来レースですね。最後妙に爽やかな感じで終わってたけど、それでいいのか。そもそもあんな雑誌にも顔しっかり出てるのにミルナや他の人達全然気づかなかったのかな。
まあ、個人的には76分と短尺なのもあって暇潰しにはなったかなという作品でした。

つまんない