horahuki

エドガー・アラン・ポーの ホラー・ナイト・ストーリーのhorahukiのレビュー・感想・評価

3.1
タイトル通り、ポーの作品を元に作られた三話からなるオムニバスホラー。

でも3話目だけはナサニエル・ホーソーンが原作。ホーソーンも素晴らしい作家だから、この中に加えてもポーも怒らないだろうとか映画の中で言い訳してて笑いました。しかも渋い声で(笑)

1話目『早すぎた埋葬』
人が苦手すぎて、他人がいると仮死状態になってしまうという奇病を患ってる主人公。兄にお金を出してもらって生活してたが、兄もウンザリで口論に。イラっときてついウッカリ兄を殺してしまう。助けを呼ぼうと歩いていた若者の元へ走って行くと持病が出て仮死状態になって自分が棺に入れられてしまい…。

死体を売って儲けてる墓守兼墓荒らしが、今晩は絶対にお金がいるらしく、客にいびられながら良い死体がないかほじくり返すシーンと主人公が棺の中で叫んでるシーンを交互に映すのがコミカルで面白い。墓荒らしがお金が必要な理由もアホらしい、コントのようなホラーコメディ。


2話目『黒猫』
店を経営し仕事づくめの主人公。たまには体を休ませるよう妻に言われたので1日だけ休みをとつて1人ドライブへ。帰ってくると店が火事になったと電話が。職を失い、そのショックからか、衝動的に飼っている黒猫を絞め殺してしまい…。

これが一番面白かったです。
人は時として思ってることと逆のことをしたり、言ったりしてしまう。それを天邪鬼の仕業と捉え、理由もなく突飛な行動を取ってしまう主人公をオカルトチックに描いたサイコホラー。『黒猫』のあの有名なオチもしっかり天邪鬼に絡めててとても良い。


3話目『蛇』
ホームパーティをしてる途中で、男が腹痛で急に倒れる。男の腹を見ると、中で何かが蠢いているかのように見える。急いで救急車を呼ぶも、男は急に何ともないと言い出し、救急車をキャンセルしろと怒鳴り出し…。

他の者は男を心配してるけど、男だけ妙に明るかったり怒鳴り出したり、明らかに何かおかしい。その男の異様さが怖いんだけど、これはちょっと微妙でした(^_^;)


2話目はかなり面白いんですけど、1と3はイマイチでした。それにしてもVHSのパッケージに書いてるあらすじが微妙に本編と違うのはなぜなのか…。
horahuki

horahuki