2017年に「アイ　キャン　スピーク」で青龍映画祭監督賞を受賞したキム・ヒョンソク監督です。
彼はミョンfilm製作の「陽が西から昇るなら」「魚と寝る女」で助監督を勤め、「爆裂野球団」で初監督＋新人監督賞や福岡で作品賞を受賞した方。2015年には「セシボン」です。
その長編二作目がこれです。コメディベースですよ。

まあ若干あざとさも感じるかもしれません😆が、論理的な伏線と回収で組み立てられ、おもろいですよ！
先に言っておきますが編集はシン・ミンギョン女史なので上手いです。


今作観るならば、良ければフェリーニの「道」を観ておいてください。
ここ重要！！
このお話がどういう話なのかを知っていないと、クァンテと彼女の思ったことがジワらないのではないかと。ここのね、「道」の出し方使い方、＜VIDEO100＞の出し方などはホント作為的で良き！


あと会話の中で「メメント」も出てきます。主人公がどういう状態の映画かを知っているとクスッと出来ます。

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兄クァンシク（キム・ジュヒョク）の学生時代からのあだ名は＜平和維持軍＞。好きな子がいても他の男がアプローチしようとするとすぐに応援に回ってしまう奥ゆかしい男子。
一方の弟クァンテはもうあっち行ってこっち来ての女好き。
クァンシクがずっと好きなのがユンギョン（イ・ヨウォン）。クァンテと付き合うのが本の装丁を業とするギョンジェ（キム・アジュン）。で、ユンギョン絡みのクァンシク写真館従業員のイルン（チョン・ギョンホ）。
そしてこの二人はいったいどうなるのでしょうか？？？
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クァンシクとクァンテという正反対とも言うべく兄弟の見せ方が工夫されています。

まず章立てされ、目線が異なるので、まるで小説を読むかの如く真相が明らかになる構造。
そして35分あたりは二人が公園でシーソー乗って話するんですよ。それも同じ方向向いて。
それをね、カメラはフォーカス送りの連続で、ピョコピョコ上がってくる顔にそれぞれ焦点合わせまくるんです。
面白い映像です！😆

あと、何言ってるかわからないと思いますが・・途中軍隊の４人が歌を歌おうとするシーンがあるのでよく覚えていてください。
その４人がある邪魔をされるんですが、最初の表情と、その後彼らが何するか・・・🤣。

あとはネタバレしますね！！！







フェリーニの「道」って不器用な男ザンパノが純粋無垢のジェルソミーナのこと愛しているのに、大切に思っているのに雑過ぎてしまい、いなくなり、死して初めて自らの愚かさを海岸で嘆くわけですよね。
クァンテはギョンジェとセックスすることしか頭になく、映画を見て泣く彼女のことが理解できない。しかし装丁されていた＜VIDEO100＞かな？名作ベストみたいな本を見ると・・ちょうど「道」がある・・思い出して観ると、もうクァンテ＝ザンパノなわけですよね。

で、マラソンのアラームからいつもの店での再会‥良かったね、クァンテ。

この映画のひとつのKEYが音ですね。
クァンシクはお墓参りでクァンテと話すわけです。
「運命の相手と出会った時に、なにかの音で知らせてくれるといいのにな」と。
この話をしている時、「お酒忘れちゃったので一本いただけませんか？」と言ってくる女性こそ、後に運命の人設定 😆
→まず結婚式でついに、学生時代歌えなかった歌をようやく歌うんですが、まるで神様のアラームのようにクァンテの携帯が鳴る・・でも「違うよ」とクァンシクは歩き出すわけです。
→最後BARで一人で飲んでいました。帰ろうとするとどこかで会った女性が・・そこで店が火事🔥でベルが鳴る‼️・・スプリンクラーも全開の中、傘をさして見つめ合う二人。


きれいな伏線回収でしたね！！

キム・ジュヒョク（1972-2017）出演映画＜第5作＞


〈731〉

• #韓国^_^

観たかったやつがアマプラにきてて嬉しい
何気なく張られていた伏線が後半で回収されていって気持ちいい
結末はロマンスコメディとしては残念かもしれないけれど、ちゃんと前向きだし現実ってこうだよねって思わせられる。

キム・ジュヒョクさんの「メリークリスマス」と猫の鳴き真似が可愛いくてキュンとした♡~(>᎑<`๑)♡