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天使の入江の小のレビュー・感想・評価

天使の入江(1963年製作の映画)
3.4
ヌーヴェル・ヴァーグの2大作家で夫婦のジャック・ドゥミとアニエス・ヴァルダ。シアター・イメージフォーラムの特集上映「ドゥミとヴァルダ、幸せについての5つの物語」にて鑑賞。

ジャック・ドゥミの長編第2作で、劇場正式公開は初。主演女優は2017年7月31日に亡くなったジャンヌ・モロー。出演作を見るのはフランソワ・トリュフォー監督の『突然炎のごとく』に次いで2作目。

この日は菊地成孔さんのトークショー付き。『シェルブールの雨傘』の資金作りもあって、ササっと撮った作品とのことで、物語もサクサク進む。

パリの銀行に勤めるハンサムな青年主人公。同僚にカジノに連れていかれ大当たりしたことからギャンブルにハマる。そして南仏リゾート、ニースの保養地“天使の入江”のカジノでブロンド美女と意気投合し、ギャンブルにのめり込んでいく。

現実から禁断のカジノへと逃避した、いわば失楽園した2人が愛により救済される物語らしい。マリリン・モンローよろしく頑張っているジャンヌ・モローが悪女にしか見えず、愛とか幸せというよりは、落ちるところまで落ちる方が似合っている気もするけれど…。

ルーレットで勝って負けてを繰り返し、合い間に2人でデートして、みたいなサクッとライトな感じがヌーヴェル・ヴァーグなのかな? 自分にはまだ良くわからない…。

●物語(50%×3.0):1.50
・愛とギャンブルへの熱狂のどちらが強いかみたいな。自分的には後者の方がリアリティがあったかな。

●演技、演出(30%×3.5):1.05
・カジノのシーンは好き。

●映像、音、音楽(20%×4.0):0.80
・ピアノが印象的。ジャズも良し。
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