現在は福祉国家として知られるフィンランド。
そんな国にも悲しい歴史がある。
1917年にロシア革命が起き、フィンランドはこれを好機とみて独立を宣言。
しかし独立に関してフィンランド内は意見が分かれ 、国会でも僅差での可決だった。
独立後のフィンランド情勢は不安定で 、自らの資産を守ろうとする資産化階級が白衛軍を 、革命を目指す農民や労働者たちが赤衛軍を結成。
両者の対立が深まり、内戦が勃発した。
最終的には白衛軍が勝利を収めるのだが、 その影で行われていた蛮行も勝利のもとにうやむやにさた。
この戦争で4万人もの人が、戦闘ではなく、処刑や捕虜キャンプで命を落としたのだそうだ。
フィンランドは1年間に作られる映画が数本と少ないそうだが、映像、音楽、そして俳優さんもとても良かった。
特に女兵士ミーナを演じたピヒラ・ヴィータラが素敵。
ただ、現在では国内でも この内戦を知らない若者が増えたそうで、もう少し内戦に至るまでの時代背景などを描いて欲しかった。
ミーナがどんな思いで髪を切り、銃を手にしたのか。
そういう部分がわかればもっと感情移入できたのかなと思う。
エンドロールに使われている内戦当時の写真は衝撃的で、これが現実なのだということを再認識させられた。