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ミロクローゼのmQのレビュー・感想・評価

ミロクローゼ(2012年製作の映画)
3.5
混沌とした世界にポンっと放り出され、現代とも過去とも言えぬ世を彷徨う。ストーリーの核や真意を理解しようとは思わず、ただ純粋に楽しんだ。
山田さんが台詞回し、生き方、価値観、周囲の環境が全く異なる人物を演じ分ける姿に驚いた。特にオブレネリと多聞。多聞についてはスローモーションの長回しが圧巻。酒が飛び散り遊女が逃げ惑う姿が何だか可笑しく、山田さんの見得が歌舞伎のようで格好良かった。欲を言えば殺陣のキレの良さと切られる側の凄みが足りなかったかなぁ。
オブレネリはオチがどうなるのか予測がつかなかったが、3つのストーリーの中で最もお気に入りとなった。塞ぎ込んでいた彼女への想いは、いつしか塞がっていたわけだ。人生って、儚くも美しく、楽しい。
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