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インヘリタンスのmQのネタバレレビュー・内容・結末

インヘリタンス(2020年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

リリーコリンズ見たさで観たけれどこれはファンなら観るべきですね。華やかな役が多かった初期とは違い、こういったスリラーでも主役張れるのよアタシ!!っていう素敵な図太さをしっかり感じました。
しかし設定が面白かった分、思わぬストーリー展開にちょっと驚いたかな。笑

大富豪の娘で、優秀な検事であるローレンはある日突然自身の一族の存亡すら揺るがす〝秘密”に出会うことになります。
父が遺した森の奥にある秘密の部屋で彼女を待ち受けていたのは、泥に塗れた真っ黒な顔に不気味な笑みを携え、ボロ着に覆われた身体は鎖で繋がれている怪しすぎる男との対峙。

怯えるローレンを前に堂々と要求を口にする男は一体どんな秘密を握っているのか、監禁されていた様子からあまり権力ある人物ではない?しかし家主が死ぬ間際まで明かすことを恐れた何かがある…ラストまで推理していくのがなかなかに楽しかったです。

一方で…ここまでOPの衝撃を消せる展開ってあるのか!というのも正直なところ。
絵に描いたような華麗なる一族の転落劇はそりゃあ見ててドラマチックではあるんですけど、その原因が監禁に結びつかないというか、普通すぎるかな。笑
出オチ、ってやつです多分。

殺人を隠したり、不倫やレイプにより不貞の子が一族に生まれたり、、そこからの監禁。
うーん、奇を衒う目的かなと思うんですがかなり真実までの過程に気が散りました。
それよりも、結果的に父親の血を濃く受け継いでしまった彼女の姿がもっとじっとりと浮き彫りになるような濃いい〜脚本だったらよかったな。
リリーの演技が良かっただけに。

隠しておきたい真実が、急に噴き出てくることが時々ある。
秘密を握っている人が特権を持っていたりお金持ちだったりするだけで真実を葬れたり隠したままにしておけたりする現実も、ある…
人間の本質を識るには、秘密を持っている人を観察するのがいいね。
神様は天空で毎日さぞ楽しかろう。
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