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ブロンソンのmQのレビュー・感想・評価

ブロンソン(2008年製作の映画)
3.5
トム・ハーディ好きは観ようね!!お髭が可愛い。しかも初期の彼。初々しい可愛い。
結構低く評価されている今作ですが、私的には極まるシュールさとトム・ハーディと実話だという点で色々面白みがあったため楽しく観れました。

幼少から目立ちたがりだったブロンソン(実名はマイケル・ピーターソン)は、まるで喜劇役者のごとく人生を語り始めます。
彼にとって〝暴力”は日常茶飯事で、思うに、きっとその行為こそ最も周囲の注目を集めるものだったのでしょうね。
恐怖や好奇、畏怖の目は彼にとっては願ってもないご褒美。

何度檻に放り込まれようと、めげずに同じことを繰り返す彼の姿は滑稽だし、看守を数発殴る度に逆にリンチに遭ってボコボコにされているのを見るといっそ呆れてきます。意味なんてないのだろうし。
でも私にはどうにもそんな彼が面白く映り、〝ブロンソン”はなんなのか最後まで見ていたくなりました。
で、ちゃんと鑑賞後彼について調べましたし。笑

ブロンソンは未だ刑期を全うできず服役中。現在進行形の映画です。
また、この映画を観ていても分かるように、彼を理解しようとしたり、利用しようとしたり、協調しようとするなんて無理な話なんですね。

本当の名を捨て思うまま生きようとする怪物は、シリアルキラーなんかに比べたらなんともまぁ愛くるしくかわいいじゃあないの。
本当のところ、自己愛を持て余すことなくアートの道に生きてほしいよなこういう人は。
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