夢で見たあの娘が、僕が綴ったあの娘が、目の前にいる。そんな今までにあるようでない設定に、ドキドキしながら2人を見守る。
私はカルヴィンくんとは性別が異なるが、ルビーが涙を流すだけで切なくなり、泣き止んで欲しくて焦る。一方くすくすっと楽しそうに笑えば、私も幸せな気持ちになる。なんて映画だ。ルビーに恋をしてしまった。この監督作品はサマーもそうだが、こういう女の子を探してくるのが上手いと思う。
恋人を意のままに操れる力を持っていたら、人はどうするだろう。
ドロドロとした気持ちを抱いた自分に戸惑い、タイプライターを叩く手を止める彼。
欲しいという気持ちのままに行動することはきっと彼女らしさを奪ってしまうことに等しい。ポツリと仄かに灯る真意に考えさせられる。
最後のシーン、ルビーのさらっと放った一言で、彼も私も救われる。なんて小洒落て素敵な台詞だろう。小さなシートにおさまる2人(3人かな？)に永遠の愛が続きますように。
