どっぷり浸る恋愛映画が観たい〜！と思っていたのになんでこれを観たのでしょうか。
大好きなウィレム・デフォー氏が主演だから思考が脳みそを通過せず手が勝手に取ってしまったのかもしれません。お陰さまで大火傷を負ってしまった。愚か者め。
激しくセックスしてる夫婦のそばで赤ちゃんが窓から転落死してしまう。妻は鬱病に。優秀なセラピストである夫は妻をなんとかケアしようとせっせこあれこれ手を尽くすけど強引な認知療法が裏目に出て一層悪化してしまう。
精神分析だとか、治療だとか、そんなことパートナーに求めてない。ただ寄り添ってほしいだけ。と思うけど、トリアー監督が描きたいのはそこじゃないよな。
特に深読みしようとせずにだらりと観てしまったけどそれでも怖面白かった。実は妻がピーーーしていたとか…。妻がピーーーをピーーーするとか…。あとウィレムのラブ(ラブ？)シーンなんてそうそうお目にかかることができないから目に焼き付けておきました。
キリスト教について詳しければ"アンチクライスト"な部分や"Anti Chris♀"であることが深く理解できたのかな。エデンと呼ばれる森、"Pain" "Grief" "Despair"と書かれた人形、死産の鹿、巣から落ちて瀕死の雛鳥、自らを食べる狐、カラス、顔のぼかされた女の群れとか。
最近嫌いなものを嫌いだ！というより、好きなものを好きだという方が難しいなぁとよく思う。何が言いたいかというと、大きい声では言えないがわたしはこの作品なかなか好きだった。しかし痛くて痛くてもう一生観たくない。なにも考えたくない。そんな作品。
