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キャビンのcocacorgiのレビュー・感想・評価

キャビン(2011年製作の映画)
4.0
映画の登場人物たちの役割とは、見られることにあると思う。映画は人に見られてこそ存在意義があるから。
けど、彼女たちがその見られることを拒んだなら、作り手や見る者への反乱として、その枠を飛び越えたなら、映画は破綻してしまう(ウディアレンのカイロの紫のバラでは、それを面白おかしくやってくれてたな)。
映画の破綻、映画の世界の崩壊、それはまさしく後半〜ラストの衝撃に繋がる。
映画は度々、見る見られるとゆう関係をテーマに描いてきたけど、見られる側はいつだって消費の対象だった。それは映画そのものであったり、男が見る女であったり、白人が見る有色人種であったり。
そういった消費される側の反乱としての主体化、見て壊す側に回る爽快さ。
既存の映画もテンプレもぶっ壊してやろうって気持ちがすごくハイテンションで伝わってきて、こっちもノリノリだし楽しかった。
それにしても、映画の中の映画、映画を体現する登場人物たち、彼女ら彼らを見る者の存在、同時期にキャビンとホーリーモーターズが生まれたことに何か意味があるんだろうか。気になる。
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