記録。
それは勇気をくれる魔法の言葉。
どうしても長尺な印象があって敬遠してたインド映画だけど意を決して初挑戦!…お、おぅ、なんや、これ大傑作やん!
…というわけで約360本ぶりの5点満点を付けさせて頂きました(前は確か1500Mark記念の『シンドラーのリスト』)。
公開当時のインド映画歴代興行収入1位に輝き、スピルバーグやブラッド・ピットも大絶賛したという本作。「笑って泣ける」という表現がこれほど当てはまる作品があったなんて知りませんでした…。
学生時代いつも一緒にいた親友の3人。「うまくいく」をモットーに、数々の悪しき常識を覆してきたランチョーは今消息を絶っていた…。
現在と並行して描写される10年前の学生時代。同様に過去の出来事を織り交ぜるプロットは星の数ほどあれど、本作のそれは頂点に位置する素晴らしさだと思う。
3時間近い上映時間は確かに長い。長いけどそう感じない…どころか、もっと、いやずっと観ていたいと思わせてくれた作品は初めてかもしれない。
そう思えたのは脚本の良さはもちろん、ファルハーン、ラージュー、そしてランチョーの愛すべき3バカトリオ。男友達って良いよなって思い返させてくれる。ちょいちょい目に涙溜めた表情するんだけど、それが本当クるんですよ。主要3人以外も皆んな良キャラ。嫌いな登場人物は皆無。
色んな要素を含みつつフォーマットとしては痛快な青春コメディである本作だけど、成功とは?幸せとは?を問うそのメッセージ性は強烈だ。全体的にコミカルでありながらも少しだけ織り込まれる「死」の描写が「生」を際立たせる。成功も幸せも生きてこそだ。これは普遍的な人生讃歌とも言えるだろう。
悲しいシーンでしか滅多に泣かない僕を、嬉し泣きさせてくれた稀有な作品。もう一度言わせてください、大傑作です。