⚪概要とあらすじ
スティーブン・キングの同名小説をテレビ放送用に映像化したホラー。
メイン州の田舎町デリーで、子どもだけを狙った連続殺人事件が発生した。その犯人が少年時代の自分たちを恐怖のどん底に陥れた謎のピエロ、ペニーワイズであることを確信したマイクは、かつての仲間たちと連絡を取り、30年ぶりに彼らと再会を果たす...。
⚪キャッチコピーとセリフ
キャッチコピーなし。
「あいつ(イット)が出た」
⚪感想
スティーブン・キングの同名小説を映画化したホラー作品。
リメイク版の前編を観ていたからかもしれないけど、今作の方が観やすいかった。子供の頃と大人になってからの描き方がスムーズで理解しやすい。
ジョージーの死の経緯やビルの吃音、ベヴの洗面所血まみれなど出来事や登場人物の設定など基本的に同じ。
キャスト陣がリメイク版のキャストと顔が似ていてびっくり。ビルとかいじめっ子はリメイク版と変わらない。
ペニーワイズは今作の方が怖いかも。リメイク版は造形が綺麗でより頭でっかちだったけど今作はより人間に近いから観ていて不安になる。目や牙は共通。
ティム・カリーもビル・スカルスガルドも実際はイケメンなのでギャップが凄い。
子供の頃はピエロが苦手だったけどバットマンのジョーカーを知ったら大丈夫になった。
海外だとピエロ扮して犯罪を行う人とかいたからより恐怖の対象になりやすいのかな。
ジョージーとペニーワイズの側溝での会話シーンはいじり倒されていたから字幕が違うけど何回も観たことがある。
年代もあってホラーが要素が古い。オオカミ男やミイラ男はそこまで怖くない。
ドキドキする音楽が良かった。
187分で見応えがあるけど長いなって感じはしない。
スティーブン・キングの書く子供が登場する物語は刺さる。
今作は『ドリームキャッチャー』とそこそこ似ている気がする。子供の頃に仲を深め、大人になってから再び会うみたいな。
いじめっ子のヘンリーは前半ムカつくほど嫌な奴なんだけど後半の役どころがかなり可哀想。自業自得なんだけどやりすぎな気も。
ペニーワイズの見える基準って子供か、子供の心を持った大人なのかな。夢を持っている人みたいなのもあったような。
映像の綺麗さ、軽くファンタジーならリメイク版。古さを感じながらのホラーなら今作。
これも原作を読まなくては。
⚪以下ネタバレ
子供の頃に下水道に行き、ペニーワイズに喘息の吸引薬とパチンコで銀でできたイヤリングを当てるも30年後再びペニーワイズは現れる。いざ退治へ。
ペニーワイズなら子供の頃に余裕でみんな殺せたのではと思う。怖がらないと美味しくないらしいし、怖がらなければ怖がらないほど弱くなってしまうとか。
地元に集まった彼らに容赦ないペニーワイズ。6人もいると引っ張りだこ。
レストランでのホーチュンクッキーの中身が血やゴキブリ、目玉、カニ、雛とかトラウマ級。
最後20分くらいでやっと対決のくだりに。なのにペニーワイズが何故か蜘蛛に変身していて訳が分からない。ペニーワイズってピエロじゃなくて蜘蛛だったのか、ペニーワイズより蜘蛛を恐れていたのか。
リメイク版ではちゃんと子供たちが浮かんでいたのに今作は蜘蛛の巣で残念。
原作を調べて見たら理由があってそれなら描けばよかったのにと。
原作のラストというかベヴを中心とした儀式はなかなか映像化が難しそうで。
シルバー号の伏線というか使い方が好きだった。マイクがたまたま見つけてとか、スタンを救ったことがあってとか、最後のビルの奥さんがITを克服したりとか。
⚪登場人物
ビル︰弟のジョージが腕をもがれ死んでしまう。吃音症。弱虫クラブのリーダー。大人になってからはホラー作家に。既婚。眼鏡をかけている。
アルバムから大量の血を経験。
ベン︰転校してきて居候の身。母子家庭。ベヴに恋をし、ポエムを送る。太っちょを理由にいじめっ子の標的に。大人になってからは建築家の仕事を。しかも痩せた。後にベヴと結婚。
父親かと思いきやペニーワイズ、骸骨も登場。
べヴ︰唯一の女の子。父親は横暴で傲慢。貧乏。ベンよりもビルのことが好きそうだったが...。大人になってからはファッションデザイナーの仕事を。夫は父に似たDV男。
ITによって幾度となく洗面所から大量の血を経験。
エディー︰喘息持ちで過保護な母親がいる。大人になってからも変わらず過保護な母親が。VIP専用の送迎サービスの仕事をしているとか。最後に死亡。
シャワールームでペニーワイズに遭遇。
マイク︰アフリカ系。大人になってからは図書館司書を。弱虫クラブの中で唯一灯台係のような役割でその土地に残っていた。
自分の持っていたアルバムの写真からペニーワイズを目撃。
みんなに電話をし集めるもペニーワイズによって逃げ出したヘンリーによって刺される。命を取りとめ、純銀をビルに渡し途中退場。
スタンリー︰ユダヤ系。スタンと呼ばれる。大人になってからは結婚していたようだがマイクからの電話を受け、手首を切り、血でITと書き残し自殺。
鳥の観察を行っていた際にITに呼ばれミイラ男に扮したペニーワイズに襲われる。
ITを退治しに行った際に自分だけ光を見てしまう。
リッチー︰眼鏡をかけている。とにかくおしゃべりでいつもふざけているけど1番怖がりかも。大人になってからはコメディアンに。後に俳優の仕事も。
映画と同じオオカミ男に扮したペニーワイズに襲われる。
ペニーワイズ︰ピエロ。特定の人物にしか姿を見せない。能力は物体を自在に操る、相手の恐怖心を覚える姿に擬態する、血を含んだ風船を飛ばすなど。
⚪メモ
⚫今作とリメイク版について
1990年の1度目の映像化から27年後の2017年に、再映像化として劇場版が公開されたが、これは劇中でペニーワイズが27年毎に現れる設定に則ったもの。
⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。