新潟の映画野郎らりほう

愛の流刑地の新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

愛の流刑地(2007年製作の映画)
3.0
【社会倫理と個人価値観の相容れぬ相剋】


ラブストーリー。
トヨエツが最初に寺島しのぶを見て恋に落ちる瞬間の鮮やかさ。 愛 そして性欲に溺れる事に恐れる寺島の少女の様な 恐れ戸惑い。 主人公が「作家」である事によるポエジー。 裁判シーンに見るインテリジェンスの応酬。 そして社会倫理と個人価値観の相容れぬ相剋等、恋愛映画の要所はしっかりと押さえられている。
ただ 強過ぎる愛は一歩演出を間違えるとホラーやコメディになる恐れも。 この作品にもそんな箇所がチラホラ…、もうちょっと抑えた演出でもよかったとも思うが…。
とは言え異常とも言える強い愛は充分切なかった。
終始潤んでいるトヨエツの瞳が印象的。




《劇場観賞》