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ストレンジャーのRのレビュー・感想・評価

ストレンジャー(1996年製作の映画)
3.5
ギルティからのレベッカデモーネイつながりで見てみました。大昔に見たような記憶がうっすら。レベッカさんやっぱいい女優っす! しかも本作ではプロデューサーでもある。かなり入れ込んだ作品なのでしょう。レベッカ演じるサラは精神分析医で、とある凶悪な殺人犯が法廷に出れる状態かどうかを鑑定している。ある日、スーパーでワインの買い物をしてると、プエルトリコ出身のワイルドなイケメン、トニーに話しかけられ、アメリカに来たばかりで知り合いがいないから友だちになろう、と言われる。最初は拒否ってたけど、何度かばったり出会ううち、ついつい連絡先を渡してしまい、間もなくデートして、セックスして……けど、最近元彼に捨てられたばかりなので、男に不信があって、うまく心を開くことができない。とか言いつつ、ものすごく野心的にセックスに取り組んでいらっしゃる。まぁ相手が野性的色気むんむんで、見事な体軀を誇る、抱かれたさレベルマックス期のアントニオバンデラスやからしゃあない。ただ、序盤では、後ろでくくったロン毛によって長く出っ張った顎が強調されてるショットが多いため、うーん、この男どうでしょう、と思ったけど、シャワーシーンの野蛮さを見て意見を180度変更。やっぱすげーセクシーや。バンデラスの濡れた長髪に欲情かられるサラのエロさは、デモーネイのエロさそのものなのではないだろうか、と思わず勘繰ってしまう。ところが、彼とのお付き合いと時を同じくして、彼女にひどい嫌がらせのプレゼントや手紙が送られ始め、やっぱり知らない男は信用できないと、探偵を雇ってトニーの正体をつかもうとするのだが…って流れ。本作の面白さのひとつは、原題の意味と怪しいムードのせいで、最初からトニーに対する濃厚な疑いがあるため、サラの過剰とも言える不信とそれに基づく行動が自然に思えてしまうことだ。トニーへの疑いに目が奪われているあいだに、実は別の問題が進行しているのに気づかない、気づけない。が、そっちの伏線があまりにも不在なのは、お話のプロットとしてアリなのだろうか?とも思ってしまう。まぁそのおかげか、最後のマーニー的展開とレベッカデモーネイの演技とええええええええ!なエンディングにはビックリするのやけれども。全体としては、デモーネイの魅力とバンデラスの色気以外に、それほど見どころがないのが、残念と言えるかもしれない。演出も映像も音楽も比較的ふつーのエロティックサスペンスって感じ。そういうノリが好きな人、たとえばボクのような人間には、なかなかのお楽しみであり得るかとは思います。過度な期待なく軽く見るのがよいかも。
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