新潟の映画野郎らりほう

悪の法則の新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

悪の法則(2013年製作の映画)
4.0
【PROMETHEUS : THE SEQUEL】


愚かな行動選択の結果 危急陥り 散々右往左往し 徒労の果て待つ無惨な末路。
随所のフィロソフィなイメージの醸成と 露悪趣味。
弱肉強食-全ては自然の理であり、延いては宇宙全体の意思想わせる巨視眼 -Macroscopic- 。
そして性的モチーフを強く有した殺戮者の存在…。

意図してか 期せずしてか、
同監督前年「プロメテウス」と瓜二つな展開/各因子頻出にほくそ笑む。

『女陰がまるで生き物みたいだ』とライナー(バルデム)にわざわざ論及させている点 鑑みると、益々本作が 現代地球に舞台移した「プロメテウス2」に思えてくる……とは半分戯言であるが、と同時に あながち全くの見当外れでもあるまい。

閑話休題。
「展開と各因子に類似性有り」と前述したが、それにも増して最も類似的と思えたのが『「宇宙的意思や世界的理を感じさせる巨視の掌の上で、唯踊らされる人々の無力」こそが、ストーリーや登場人物やテーマやら何よりも〈最前化〉している事の異様さと、それに相対した時の戸惑い』である。

天測、自然律、理こそが、否[だけが]、画面を支配している。
邦題も必定に思えた-「悪の〈法則〉」。




《劇場観賞》