受験戦争に敗れ、親元から離れる事だけを目的に学生寮のある大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾。当然ながら周りの友人達の様に具体的な夢も持てず、日々に違和感を抱いていた八軒だったが、学校生活の中で様々な葛藤の中に身を置きつつ進むべき道を見出していく。
原作ありきで考えるとそんなに良くはない。ストーリー再現度は低いし、オリジナリティーが高いから。だけど、そこを度外視すればなかなか素敵な農業高校青春記。全体的に明るく「Wood job!」っぽい雰囲気。業界についての勉強になる点も多いし、学園ムービーとしても面白いと思う。
農業、酪農の楽しさや魅力だけでなく、シビアな現状もピックアップされている。生産コストや離農等、現在の農業従事者が抱える問題がリアルに描かれている。よく都会の人間が「年取ったら田舎に引っ越して農業やるんだ」等とほざく時にイメージする牧歌的な農業とは離れた、エコノミックな農業が取り扱われている。そこが個人的に凄く高評価。
時期的にTPPも絡めてくるかと思ったけど、そこにはノータッチ。
キャラの再現度は高いような低いような。主要キャラは似てるけど、黒木華とか中村獅童は微妙。というかまず、登場人物が原作に比べて少ない。
吉野役の子、どこかで見た様な…と思ってたら「ないものねだり」のPVの子だ。岸井ゆきの。もう覚えた。