正直絶対見れないと思っていたけどまさか配信されているとはねえ。

日活＆小沼勝という定番路線なれど主役に柄本明という怪作中の快作。まずキャスティングはすごい。主役ジレンマン役に柄本明、会社専務役に高田純二、さらに柄本の敵役にベンガルともうどこまで行きますか、これって感じ。そうそう、ギャグ監督には岩松了の字が。あんた、マジメな顔しているけどこんなの撮っていたんですよ。

さらに柄本、高田、ベンガルとそれぞれ体を張ったギャグ。柄本はダメサラリーマンだけどなぜかジレンマンに変身できる（でも別に強くなったわけではない）。ジレンマンになった柄本は悪を倒す……ってのは序盤だけで後半はただやりたいことをやるだけ。変態ですがな。そして変態仮面はここから来たんだね。

ナイスギャグ
高田純二……
すいかを食べながら秘書のアソコにかぶりつく。うんしょっぱい。
ジレンマンにやられた社員のパンツをかぶる。定番。
なぜか目玉を高速回転。あ、これは高田純二の持ちギャグね。

ベンガル……
おかまに変装。ジレンマンに女と間違われお釜を掘られる。悶絶。
最後も柄本にお釜を掘られる。さらにはう○こを食わされる。小学生しか考えないギャグだ。

柄本明……
「正義と真実と全国の処女の味方ジレンマン！」決め台詞はオッタマラーゲ。
満員電車でなぜか股間が勃ってしまう。その先にはなぜかシスター。
家族がベンガルに襲われるが「血は精液よりも薄いんだよ」と言って助けにいかない。
小料理屋の女将とは公園デートで妄想。全裸で踊りまくる。
ラストはふんどし一丁。その頼みの綱も外れる。全裸柄本。

いや見れて嬉しかったけどマジメなフォロワーさんは観ないふりをしてください。あ、マジメじゃないフォロワーさんはとってもおすすめ。これ観ずして小沼＝日活は語れませんよ。あ、つまらなかったとしても補償はしません。ええ、絶対に！オッタマラーゲ！

• #ろく、にっかつを観る

家庭内と勤務先の両方から虐げられ、甲斐のない人生を強いられている窓際サラリーマン（柄本明）が、世の不均衡を是正するスーパーマンに変身する。オトボケヒーローの活躍ぶりを描いている、日活ロマンポルノ。笠太郎の同名劇画を実写化している。

劇団東京乾電池（柄本明、ベンガル、綾田俊樹、高田純次など）と、ロマンポルノのオールスター女優が、スラップスティックな体当たり演技（無許可のゲリラ撮影含める）を披露してくれる、純然たるドタバタ喜劇。

絵に描いたようなカカア天下の妻（橘雪子）、立身出世のため上司に処女を捧げる女子社員（日向明子）、アフター5のサラリーマンを翻弄する飲み屋のママ（小川亜佐美）など、女優陣のコメディエンヌとしてのスキルが遺憾なく発揮されている。

自分のタマキンを持ち上げる仕草をしながら「オッタマラ～ゲ！（原作では、おったらま～げ）」と力強く叫ぶと、明日を生きるための活力が湧いてくる。常日頃から不平不満を抱えている諸兄は、ぜひともお試しあれ（女性でもオーケー）。

• #エロ映画

脚本荒井春彦、撮影前田米造ときて、更にギャグアドバイバー（なんだそれ？と思うが実際にそのようにクレジットされている）岩松了。
そんな早々たる面々がこのような映画を全力でつくる。そんな良き時代に産み落とされた傑作。
バカ映画の「バカ」って言葉が漠然としすぎてて、ちょっとあやしいな、と掴みきれていなかったが、なるほど。そう括ること、というか呼ぶことが、本作に対してサイコーの褒め言葉になるように感じる。自分が好きなのは冒頭のシーケンス。
柄本明と女子高生のセックスシーン。と思いきや、奥さんとのコスプレプレイ、と思ったら奥さんが膣にナスを突っ込み柄本明に「お前の早漏な粗チンより、やっぱこれだわー」と快感に酔いしれる。と思ったら翌朝そのナスが丸々朝食の味噌汁にぶち込まれている。という超絶展開。なんてこった。自分の考えていた「バカ」なるものの、程度の低さを思い知らされました。

• #岡田ゴズリング2015