kuu

インターンシップのkuuのレビュー・感想・評価

インターンシップ(2013年製作の映画)
3.8
『インターンシップ』
原題The Internship.
製作年2013年。上映時間119分。

Googleに研修生として仮入社した中年野郎2人組が正社員を目指して奮闘する姿を、オーウェン・ウィルソン&ビンス・ボーン共演で描いたコメディドラマ。
Googleの全面協力を得て、実際のGoogle本社でロケを敢行。
ショーン・レビ監督がメガホンをとった。

時計会社の営業マンとして働くビリーとニックは、巧みなセールストークで多くの顧客に時計を売ってきた。
しかし、彼らの会社がデジタル化の波を受けて倒産し、失業の憂き目にあってしまう。
そんな矢先、デジタル時代の代名詞とも言える巨大企業Googleがインターンを募集していることを知った彼らは、思い切って応募してみることに。なんとか面接に受かったものの、周囲は超優秀な学生たちばかり。
IT音痴の2人は、持ち前の話術を武器に正社員を目指すが。。。

今作品は再視聴ですが、初めて見たときは内容に耳を傾けることなく、その他愛なさに目を向け、それだけで映画を判断してしまってた。
しかし、改めて見てみたら愚鈍さを装っとるが、かなりスマートな映画やと思う。
この映画は、しばしば下品なユーモアや、方向性のないくだらなさに夢中になってしまう。
せや、本作品の内容が年配の人々に関連し、親しみやすいものであることを認識したとき、平凡なコメディというよりも、中程度の成功を収めたベンチャー企業みたいに感じる。
ここで云う関連性てのは、最近のテクノロジーの猛威や、デジタル時代の迅速で不快な仕事のために、高齢者層が仕事を見つけるのに苦労しているちゅう現代の状況のことです。
今作品は、ビンス・ヴォーンとオーウェン・ウィルソンが、腕時計ではなく携帯電話で時間を確認する人が増えたために、自分たちの会社が時代遅れになっちまった時計のセールスマン、ビリーとニックを演じてる。
解雇された2人は、それぞれの就職先を探してたが、ビリーはニックにウェブ検索エンジン『グーグル』のインターンシップ(仕事の現場を知るための機会)に参加するよう勧める。
ここで問題は、ビリーとニックが40歳を過ぎてるってこと。
テクノロジーに疎い彼らやけど、高給が約束されていることや、グーグルが現代で最も働きやすい会社であるちゅう評判に惹かれちまう。
Google社に入社したビリーとニックは、自分たちの主な競争相手が、自分たちよりもはるかにインターネットを使いこなしている新卒者や大学生であることに気づく。
ニックが云うように、このインターンシップは、若い子たちの『精神的なハンガーゲーム』のようなもので、全員が小グループに分けられ、最も勤勉で達成感のある仕事をする人を確実に獲得するために、あらゆる課題に挑戦させられる。
脚本を担当したヴィンス・ヴォーンとジャレッド・スターンは、この作品では定型的な手法をほとんど用いてない。
ビリーとニックは、水を得た魚のようになり、笑いものになり、そして、課題を勝ち取ることができる献身的な人間として完全に認識され、同じインターンシップを競う若者たちに深刻な脅威を与えるちゅう、映画じゃおなじみのサイクルを経て、すべてを軽やかに、さわやかに、そして常に陽気に保ってる。
ヴォーンとスターンが自分たちの素材の可能性を認識したときに、今作品は最大の効力を発揮する。
彼らは、現代において、年配の男性や女性が敬遠されていることを示しています。
それは、経験を積んでいるために価格が高くつくことや、健康上の問題があると恐れられていること、デジタル時代のテクノロジースキルがないことなどが理由です。
今作品では、二人がうまくやろうとする意欲を見せながらも、いくつかの分野では最終的に失敗してしまうことが描かれています。
しかし、作家たちは、ポケットの中のデバイスのおかげですべてを知っていると考える、離れていて皮肉屋の若者たちを見せることをためらいません。ある人物は、文化的な皮肉を正当化する信憑性のある理由を持ち出しています。
それは、世界の勢いが増していることと、あらゆる仕事をめぐる競争です。何しろ彼は、Google社のインターンシップに参加するために競争している数十人のうちの1人であり、信じられないような競争の激しい会社で仕事を確保しようと、骨の折れる労働や競争を行ってるんやから。
今作品は、2時間に渡ってGoogleの商品紹介をしていると勘違いされがちな大予算のコメディやけど、実際には、高齢者と若者の両方に向けて、テクノロジーがそれぞれの生活を楽にする一方で、いかに不満や複雑さを増やしているかちゅう、実行可能なポイントを提示しているかな。
だだ、唯一の欠点は、そのバカバカしさが映画を危うくするほどになってしまっている。
多くのジョークは平板やけど、驚くべきことに、最後にやってくる感情や感情的なテコ入れは本物やし、信じてもらえる力を持ってる。
メインストリームのコメディーでは、これが逆になることが多い。
せや、推察するに、これは典型的なコメディじゃない作品やなぁと改めて視聴して感じました。
kuu

kuu